【沖縄尚学】目指せ!春夏通算30勝 指揮官は選手・監督でセンバツ制覇(沖縄県)
「バッテリー中心の守備力」がモットー
末吉投手は昨秋、明治神宮大会までの公式戦10試合のうち9試合に登板し、5試合で完投した。防御率は1.03で、奪三振数は投球回数を上回る。直球の強さが持ち味で、適度に荒れ球が出ることも打者を困惑させる。変化球は130キロ台の2種類のスライダーに、球速差を付けようとこれまで使用していない110キロ以下のカーブを磨いて大舞台で投じる気概だ。
全国大会で連戦を勝ち上がるには、末吉投手に次ぐ投手の成長が鍵を握る。同じ2年生で、末吉投手とタイプが異なり制球と球質で勝負する新垣有絃投手と田場典斗投手の両右腕の台頭が待たれる。
捕手は、1年夏の甲子園でベンチ入りして昨夏は正捕手だった宜野座選手がけがの影響で外野に回り、山川選手が務めて2年生バッテリーとなる。
攻撃は1・2番の出塁が鍵 新たな4番候補は…
中軸は、九州大会で8割近い高打率を残した比嘉選手が7番から3番に上がった。比嘉監督は新たな4番候補として、秋は代打の切り札的な存在だった阿波根裕選手を挙げる。肩のけがで10打数にとどまったが、4安打4打点。比嘉監督が4番に求める打点と、勝負強さを発揮し、期待が高まる。
昨秋の明治神宮大会は初戦で敦賀気比に5-11で大敗した。真喜志主将は「バッテリーから崩れて11失点。もう一度、バッテリー中心の守備を見直していこう」と話をしたという。
春に2回の全国優勝を誇る沖縄尚学は一つの目標を掲げている。春通算16勝(5敗)、夏10勝(10敗)で迎える今大会で、春夏通算30勝を目指す。4回勝てば決勝進出だ。過去に甲子園では準決勝まで進めば負けたことがない。一つ一つ勝ち上がり、尚学の歴史を作っていく。