投高打低の環境で奮闘を見せたのは? パ・リーグ6球団の「チーム内首位打者」を紹介
2024年のパ・リーグにおける3割打者は、近藤健介選手ただ一人だった
今回は、2024年のシーズンにパ・リーグ各球団における「チーム内首位打者」に輝いた選手たちの顔ぶれを紹介。打者にとって厳しい環境を克服してチームの打線をけん引した選手たちの活躍をあらためて振り返るとともに、今季のさらなる活躍にも期待を寄せたい。
郡司裕也選手(北海道日本ハム)
2024年も持ち前のユーティリティ性を活かし、三塁手で99試合、一塁手で21試合、外野手で9試合、捕手で6試合に出場。チームトップの打率.256に加えて12本塁打とパンチ力も示し、8月1日には劇的なサヨナラ本塁打を放つなど大いに存在感を発揮。主力選手の一人として、チームの2位躍進にも大きく貢献を果たした。
辰己涼介選手(東北楽天)
2024年にはキャリア初の全試合出場を果たし、リーグ2位の打率.294に加えてリーグトップの158安打を放ち、初めての打撃タイトルとなる最多安打を受賞。外野手として自身初のベストナインと4年連続のゴールデングラブ賞にも輝き、名実ともにパ・リーグを代表する外野手へと成長を遂げた。
源田壮亮選手(埼玉西武)
年間打率.300を上回ったシーズンこそないものの、コンスタントに打率.270前後を記録する安定した打撃も源田選手が持つ特徴の一つだ。球界全体で投高打低の傾向が強まる近年においても、大きく数字を落とすことなく一定の成績を残し続けており、2024年は全試合に出場したうえでチームトップの打率.264を記録している。
佐藤都志也選手(千葉ロッテ)
しかし、2024年には開幕からハイアベレージを残し、自身初選出となったオールスターでは第2戦のMVPを受賞する大活躍を披露した。プロ5年目にしてキャリア初の規定打席到達を果たし、リーグ4位の打率.278を記録。捕手部門で自身初のベストナインにも輝くなど、「打てる捕手」としてブレイクを果たす充実のシーズンを送った。
森友哉選手(オリックス)
2024年は故障の影響で117試合の出場にとどまったが、規定打席に到達してリーグ3位の打率.281、同2位の出塁率.368を記録。OPSもリーグ4位の.783と相対的にハイレベルな数字を記録しており、投高打低の環境の中でもリーグトップクラスの成績を残し続けている。
近藤健介選手(福岡ソフトバンク)
2024年も投高打低をものともしない活躍を続け、打率.314を記録してパ・リーグ唯一の3割打者に。自身4度目の最高出塁率、プロ13年目にして初戴冠となる首位打者、そして同じく自身初のリーグMVPと数多くのタイトルを受賞する圧倒的なシーズンを送り、チームがV奪還を果たす原動力の一人となった。
各選手は今季も投高打低の環境に負けず、チームの打線をけん引できるか
今回取り上げた選手たちは2025年も安定した打撃を披露し、主力打者として各チームの打線を支える存在となるか。投手優位の環境にあって、打線の得点力を左右し、他のチームに対して明確な優位点を生み出す存在となり得る好打者たちの活躍に、今季はあらためて注目してみてはいかがだろうか。
文・望月遼太
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