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【柳ケ浦】泥臭く粘り強い「ジャガイモ軍団」 20 年ぶりの甲子園(大分県)

毎日新聞

複数いる二刀流の選手 継投の組み合わせは多彩

プルペンで投球練習する宮城介選手(右)ら投手陣 【山口泰輝撮影】

 継投を軸に、昨秋の公式戦は全9試合中7試合が3点差以内。粘り強い守備で失点を食い止め、接戦で強さを発揮した。

 5試合で先発した左腕・宮城選手は2段モーションからボールに角度をつけ、カーブやフォークを軸に打たせて取る投球が持ち味だ。制球力を身につけるため下半身を使って投げ込む意識を高めており、甲子園では「強気な投球をしたい」と得意の内角攻めを披露するつもりだ。4試合で先発した右腕・宮原太駕投手は投球術に優れ、縦に大きく割れるカーブを中心に、どの球種でもストライクが取れる制球力に自信を持つ。

 渋谷選手はキレのあるスライダーが持ち味で、鈴木監督が「将来性がある」と評価する右腕だ。8試合で救援を任された左腕・杉本投手は制球難に苦しむ場面もあったが、最速140キロの直球には威力がある。宮城選手、渋谷選手、杉本投手は外野も守ることができるため、鈴木監督は「外野と投手の入れ替えもできるし、登板順もいろんな組み合わせができるのが今年の特徴」と、状況に応じた継投を想定する。

得点力不足解消へ 小技を駆使してプレッシャーをかける

ケガから復帰し打撃練習に取り組む真子陽登選手(左) 【山口泰輝撮影】

 左手首を骨折し、九州大会は出場機会のなかった正捕手の真子陽登選手が復帰。守備範囲が広い二遊間の島袋二魁選手、亀安選手に加え、中堅手の田原主将はポジショニングに優れているため、センターラインを中心に守備力は高い。

 打線は選球眼に優れ、積極性もある俊足の1番・島袋選手の出塁が鍵を握る。長打力と勝負強さを兼ね備える宮城選手もスイングに力強さがあり、上位を担う。得点力不足を補うために、エンドランなどの小技を駆使しながら「2死三塁」に持ち込むことを理想とし、相手投手にプレッシャーをかけていく。

 冬場はカエルジャンプ、しゃがみこんだ姿勢で駆けるアヒルダッシュなどの「アニマルトレーニング」で体力をつけ、一つのメニューを短時間で行い集中力を養うなど「力」を付けることに重点を置いた。田原主将は各選手をジャガイモに例えて「どんな場面でも対応できるように泥臭くやりたい」と意気込む。

 甲子園での勝利は、チーム史上最高成績の4強入りした1994年夏までさかのぼる。31年ぶりに甲子園に校歌を響かせたい。

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