第97回選抜高校野球大会が3月18日に開幕します。北海道から沖縄まで各地から出場する32校の選手・監督らを対象に主催者が実施したアンケートから、チームの魅力や今どきの球児事情を探りました。 

　山梨学院が4年連続でセンバツの舞台に立つ。過去10年間で6回目の出場で、一昨年は優勝、昨年はベスト8と、近年は安定した強さを発揮している。

　チームの中心は梅村団主将ら入学直前に山梨学院のセンバツ制覇を目にした世代だ。アンケートでも、今まで最も印象的な事柄として、梅村主将が「入学前、日本一をアルプスから見たこと」と回答。他にも4人の選手がアルプススタンドで実際に目にした先輩たちの歓喜の瞬間に触れた。今のチームの選手たちも昨春のベスト8の経験者が多く、甲子園のグラウンドには慣れ親しんでいる。

　指揮を執るのは長崎・清峰時代も含め監督としてセンバツで優勝2回、準優勝1回を経験している吉田洸二監督。チームは伝統の守備・走塁を武器に、自分たちのペースを貫く「自分から崩れず、無駄な点を与えない野球」を目指す。この冬はウエートトレーニングを強化し、体重・筋肉量を増やした。

　試合中にチャンスの場面で流れる応援曲「BIG WAVE」は、野球部OBでシンガーソングライターの伸太郎さんが作曲した。先輩の後押しを力に、歓喜の時を再び目指す。

　アンケートでは9人が将来の夢に「プロ野球選手」と回答。他の選手も、「スポーツ関係の仕事」「社会人野球選手」「野球関係の仕事」などと答えた。野球以外のスポーツ経験がある選手も多く、競技の種類も水泳、空手、バレーボールなどさまざまだ。万場翔太選手は野球と並行して小学4年から中学3年までの6年間、柔道に取り組んでいた。

　野球を始めたきっかけでは、家族や友人の影響を挙げる選手が多い中、足立康祐投手はプロ野球・広島や大リーグ・ヤンキースで活躍した黒田博樹さんへのあこがれに触れ、最も印象的な事柄も「2016年カープ25年ぶりのリーグ優勝」と書き記した。