【千葉黎明】101年目の快進撃 「戦国千葉」からいざ初陣(千葉県)
落花生の街の伝統校が「守り勝つ野球」で殻破る
学校があるのは千葉県のほぼ中央部に位置する八街市。全国一の落花生の産地である千葉県内でも、最も栽培が盛んな地域として知られる。チームに集う部員たちも地元・八街を含め県内出身者が多く集まる。アンケートに回答した選手20人の平均は身長174センチ、体重68キロ。190センチの飯高聖也投手のように大柄な選手がいる一方、160センチ台の選手も複数おり、体格面で有利とはいえないものの、昨秋は守り勝つ野球で殻を破り、初めて千葉県のトップに駆け上がった。
学校では、野球部と同じ1924年創部の歴史ある吹奏楽部などが中心となり応援団の準備が進められているという。101年目の夢舞台。社会人野球・JFE東日本で主将も務めた中野大地監督の甲子園初采配にも注目だ。
「練習は不可能を可能にする」将来もスポーツの道を
センバツで対戦したい相手には、沖縄尚学や明徳義塾といった全国の強豪を挙げる選手が目立った。林倫生選手は「ユニホームが子どものころから好き」という理由で天理との対戦を希望。篠原翔空選手は「普段(試合が)できないところと対戦したい」との理由で、「関東・東北・東海地区以外のチーム」と答えた。
好きな言葉では、「練習は不可能を可能にする」を挙げた選手が3人。昭和期に慶応義塾の塾長を務め、スポーツマンとして知られる小泉信三の言葉で、千葉黎明は学校全体で大切にしている精神だという。