右へのミスを克服し、安定した飛距離が出せる!PING「G440 SFT ドライバー」徹底レビュー
SFTモデルの特徴とは?
今回のG440シリーズも、ボールをつかまえやすく、右方向への打ち出しを抑える性能を維持しつつ、打点ミスへの強さを保ちながら、余分なスピン量を減らして飛距離を向上させるように進化しました。
SFT、すなわち右方向へのミスに対応したクラブは、一般的に「ボールをつかまえやすい」と表現されます。他社製品ではドローと表現されることもありますが、ボールをつかまえることと、右方向への打ち出しを抑えることは、必ずしも同じではありません。
PINGのG440のSFTは、「ボールをつかまえやすい」というよりも、「右方向への打ち出しを抑える」クラブであると私は考えています。
G440 SFTドライバーの進化点
トゥ側とヒール側にもカーボンクラウンを巻き込むことで、前作比で約34%の軽量化を実現し、余剰重量を増やして低重心化に貢献しています。
あくまでも右へのミスを軽減することを前提に設計されたクラブなので、右へのミスが多い人や、大型ヘッドが苦手で右に打ち出しやすい人は、スイングを変えずにミスを軽減できるSFTを使うと非常に効果的です。
G440 SFTドライバーを試打した印象
ただし、少し強めに左に飛ぶこともあったので、ウェイトを「ドローポジション」に調整しました。すると、スイングを変えなくても、この大型ヘッドを使えると感じました。
もともとロフト角は10.5°のみでしたが、今回は9°も追加されました。これは、スライス系のミスをする人はフェースが開いて振り遅れ気味になることが多く、ヘッドの性能で右への打ち出しは軽減されても、球が上がりすぎて飛距離ロスが大きくなってしまうケースが多いためです。
9°をラインナップに加えることで、フェースが開いて球が上がりやすい人でも、スイングを変えずに最適な弾道で飛ばせるようになりました。このように、SFTは非常に幅広いゴルファーにマッチするクラブになったと感じます。
G440 SFTドライバーのおすすめユーザー
ただし、自分でコントロールしたい人にとっては、左方向への打ち出しやすさがマイナスに働く可能性もあります。そのため、自身の好みに合わせてモデルを選ぶことが重要です。
PINGのG440シリーズには、SFT以外にも、ニュートラルなMAXやロースピンのLSTなど、様々な特性のモデルがあります。このように、PINGはゴルファーに合わせて細かくモデルを調整しています。
2008年に反発規制が導入されて以降、ドライバーの性能差は出しにくくなっています。そのため、各メーカーは様々な特性を強く打ち出すことで、差別化を図っています。だからこそ、フィッティングが重要になるのです。
PINGは昔からフィッティングに力を入れており、「やさしい」モデルをさまざまな角度から開発しています。これは、「ゴルファーそれぞれに合った、最も結果の出やすいやさしいモデルを選んでほしい」という思いがあるからです。
私自身も、皆さんに合ったモデルを選んでほしいという思いで解説しています。よく「全部褒めている」と言われることがありますが、ある部分を強く褒めているということは、他のゴルファーには当てはまらない、あるいは良い結果につながらない可能性があるということです。この点を理解していただければ幸いです。わざわざマイナス面を言う必要はありません。
今回のG440 SFTは、「安定してつかまり、飛ばせる」クラブに仕上がっています。右へのミスに悩んでいる人は、ぜひ一度試してみてください。
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