サントリー・髙橋藍×ジェイテクト・小川智大が後半戦への意気込みを語る!  「戦いたくない嫌な相手だけど、勝負して、勝つ!」

田中夕子

髙橋藍(写真左)と小川智大(写真右)。日本代表で共に戦う2人の対談は褒め合いながらも裏で駆け引き!? 【写真:スポーツナビ】

 2月1日(土)の「大同生命SVリーグ」(男女全試合J SPORTS独占LIVE配信)後半戦のスタートを前に、「MUFG SV.LEAGUE ALL STAR GAMES 2024-25 ISHIKAWA」が行われた石川県かほく市で、後半戦のカギを握る男女注目選手の対談が実現! 2回目の男子編では、首位の大阪ブルテオンを追う2位・サントリーサンバーズ大阪の髙橋藍選手、4位・ジェイテクトSTINGS愛知の小川智大選手の2人が登場してくれた。2月1日(土)、2日(日)の直接対決で相まみえる2人に、お互いのプレーの印象や後半戦に向けての意気込みについて語ってもらった。

互いに舌を巻くディフェンス力

リベロの小川智大も「世界一」と絶賛する髙橋藍のディフェンス 【写真提供:SV.LEAGUE】

――日本代表でも共にプレーするお2人、改めてお互いの印象から聞かせてください。

小川 藍の印象はめっちゃポジティブ。自信に満ち溢れていて、この若さでオリンピックも2回経験している選手。僕が(代表に)入ったときから藍はいて、招集されてまだ2年目ぐらいなのに、すでに代表で戦うメンタルを備えているのがすごいな、と。今だから言える正直な気持ちですけど、その頃僕は「高校生上がりの選手が」とちょっとひねくれて見ていたんですけど、一緒にプレーするうちに本当にすげーな、って思うようになりましたね。本人は「まだまだ」と言うかもしれないですけど、僕は当時から周りの選手に藍のことを「あいつはやばい」「日本(のリーグ)に来たら無双するよ」と自分のことのように自慢していたので、今サントリーで無双している姿を見て、ほらな、と思っています(笑)。

髙橋 めっちゃ褒められましたね。ありがとうございます(笑)。僕もお世辞抜きに代表で一番仲良いのはマジで小川さん。年下で入ったので、先輩と話すのは気を遣うんですけど、小川さんは最初から同じレベルに合わせてくれるし、誰とでも話せる優しい人なので一緒にいてすごく楽しい。バレーに関してはリスペクトしかないですけど、何でも話せる仲良し、という感覚でもあります。

小川 それは嬉しいね。先輩だけど、同部屋のときは藍の洗濯物も持ってきてあげるし(笑)。

髙橋 なめた後輩ですね(笑)。

小川 藍も持ってきてくれるけどね(笑)。

髙橋 いやほんとに、小川さんとの同部屋は気楽なんです。相性いいですね(笑)。

――プレーヤーとして、お互いの凄さや長所はどんなふうに見ていますか?

小川 藍はとにかく6番(ネットを正面に見てコート後方中央)でのディフェンスがうますぎる。僕はリベロなので、そもそもディフェンスでは誰にも負けたくないと思っているし、6番のディフェンスも得意なんだけど、藍は目がいいし、ボールの予測、動きが速いからとにかく上手い。世界一だと思っています。

髙橋 マジっすか。それはめっちゃ嬉しいですね。

小川 だっている? お前より6番のディフェンス上手い選手? あ、ごめん、お前とか言っちゃった(笑)。

髙橋 いいですよ(笑)。でも確かに海外の選手とは比べられないぐらい日本の選手は上手いと思いますね。

小川 いないでしょ? 藍が6番に入るときはどこまでも走っていってボールをつないでくれるから、ブロッカーはめっちゃ助かっていると思うよ。実際俺が5番(ネットを正面に見てコート後方左側)に入るときは藍が6番にいるからここまでは行ってくれる、と前もって意思疎通ができたうえで守れるからすごく楽。

髙橋 それは自分からすれば逆も然りですよ。小川さんはただレシーブを上げるだけじゃなくて、相手の強打をレシーブして、なおかつコート内にボールを収めるだけじゃなく、むしろクイックが使えるような完璧な返球をしてくれる。あの嗅覚、感覚、当たり前にできないことを軽くやっているのがとにかくすごいです。あと、レシーブだけじゃなくトスですよね。リベロがトスを上げるシチュエーションもありますけど、小川さんはそのままセッターができるぐらいトスがきれいだし、アタックラインから上げるトスは抜群。あのトスからの宮浦(健人)さんのスパイクが決まると、すげーな、めっちゃきれいなトスだもんな、と思いながら見ています(笑)。

小川 ありがとうございます。でも俺も本当にそう思っているし、普段から褒めるというか、思っていることをそのまま伝える。自分ももっと上手くなりたいから、海外のリベロや(山本)トモ(智大)さんのプレー映像を見るのはもちろんだけど、藍とか関田(誠大)さん。レシーブが上手い人の動きを見て「どうやって上げているんだろう」と考えて、実践するのが自分のプラスにもなるから。でもほんと、藍は見るたびすごいなと思うからとにかく藍に対してはポジティブな話ばっかりしているよね。

髙橋 普通に「あのプレー、お前やばくね?」とか言ってくれるんで、僕はめちゃくちゃ嬉しいです。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、『月刊トレーニングジャーナル』編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。著書に『高校バレーは頭脳が9割』(日本文化出版)。共著に『海と、がれきと、ボールと、絆』(講談社)、『青春サプリ』(ポプラ社)。『SAORI』(日本文化出版)、『夢を泳ぐ』(徳間書店)、『絆があれば何度でもやり直せる』(カンゼン)など女子アスリートの著書や、前橋育英高校硬式野球部の荒井直樹監督が記した『当たり前の積み重ねが本物になる』『凡事徹底 前橋育英高校野球部で教え続けていること』(カンゼン)などで構成を担当

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