人気アマが試打！テーラーメイド2025年新作「Qi35」ドライバー4モデルを打ち比べ
これまでの流れだと「Qi10 2」と予想していましたが、まさかの「35」でしたね。見た目からガラッと変わった印象ですが、実際に打つと変わっているのでしょうか？
今回は、オレンジマンがテーラーメイドから新発売された「Qi35」をデータと共に深掘りしていきます。
「Qi35」シリーズは4種類のヘッド
・優しい軽量モデル「Qi35 MAX LITE」
・高慣性モーメント10Kの「Qi35 MAX」
・総合的に安定した「Qi35」
・ロースピンの強弾道「Qi35 LS」
最近は4種類用意されることが当たり前になってきました。どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。どんな違いがあるか見ていきましょう。
見た目から分かること
今回は何色になるのかな？と思った方も多いと思いますが、いい意味で期待を裏切られ「Qi35」では黒色フェースになっています。それどころか、フェース、クラウン、ソールまでもが黒とグレーを基調にしており、かなり渋い仕上がりになっていますよね。個人的にはとても好みのデザインです。
ソールを見てみると「LS」以外の3つのモデルはパッと見では違いが分からないほど似ていますね。でもよく見ると「Qi35」にはフェース寄りに1つと後方の出っ張り（イナーシャジェネレーター）に一つのウェイトが装着されており、取り外して付け替えることが可能。「MAX」・「MAX LITE」にも後方にウェイトがありますが、こちらは固定式になっています。唯一、三つのウェイトが装着されている「LS」は、さらに細かい弾道調整ができるようになっていることから、モデルによって弾道の差別化ができていると予想します。
次にアドレス時の見え方ですが、「LS」以外の3機種は投影面積がとにかく大きくなったように見えます。前作の「Qi10 MAX」のように大きく、軽量モデルの「MAX LITE」ならまだしも、「Qi35」・「MAX」も同じように大きなヘッドです。スタンダードモデルでもこの大きさなので、大型ヘッドが苦手な方は違和感があるでしょう。形状自体は丸い形状で最近のテーラーメイドにはない形状に感じます。「LS」は逆に、結構コンパクトヘッドで、形状は縦長にも見える洋梨形状。決して簡単に見える見た目ではありませんね。
4モデル共通して言えることですが、クラウンのネック部分にある僅かな金属部分が未塗装になっており、ソールの金属部分と同じピカピカの仕様になっていますね。クラウンはグレーのマットカラーで反射がないなかで、ネックの部分だけがやたらピカピカしていて、結構気になってしまいました。
4モデルを実際に打ってみて、サイズが大きくなったことや、形状の違いが弾道に現れるのかどうか、試打結果を見ていきましょう。
実際に打ってみた
・「Qi35 MAX LITE」がSPEEDER TM
・「Qi35 MAX」がDiamana BLUE TM50
・「Qi35」がDiamana BLUE TM50
・「Qi35 LS」がDiamana BLACK TM60
ヘッドスピードは45m/s前後になるように調整して打ち、計測データは5球の平均値になります。「MAX LITE」は45m/sだとアンダースペックになるのでシャフトに合わせて40m/s前後になるように試打しました。
「MAX LITE」
クラブ重量277gでクラブバランスもD0.5となっており、優しい軽量モデルなのが分かりますね。同社のグローレシリーズに似た仕様です。かなり振り抜きやすさを感じます。
実際に打ってみると捕まりがかなり良くなっていて、見た目がそこまでの捕まり顔じゃないのでそこに違和感は感じますが、とにかく捕まるの一言。人によっては捕まりすぎると感じるでしょう。
さらにスピン量が意外にも少ないので、弾道も中弾道でした。もしかしたら球が上がらない人も出てくると思うので、注意が必要ですね。飛距離性能もあまり高くなく、正直なところ大きなメリットは少ないように感じます。
大きなミスヒットをしない限りは左に飛ぶことは限定的ですが、お助け要素になると思います。
●こんな人にオススメ
・ヘッドスピード40m/s前後の方
・スライサーの方
このクラブは、捕まりが良く、スピンを減らせて、高弾道が打てることが特徴です。多少の打点ブレにも強く、一貫して捕まったドローボールが打てました。
少し気になるのは、打ち出しが真ん中から左なので、そこからドローしていくとどうしても着弾が左になりますね。コースだとフェアウェイ左か、もしくは左ラフも考えられます。シャフトの影響もあると思いますが、50g代のシャフトにしてはスピン量が少ないのも特徴です。
ただ、飛距離性能はそこまで高くはないように思います。飛距離よりは正確性の高いクラブに感じました。飛ばすよりも、曲がらないクラブという印象ですね。
打感は「Qi10」から大きな違いはありませんが、金属フェースを感じられる打音と、吸い付くような柔らかさのある打感です。弾き感のある打感が好きな方は違和感があるかもしれませんね。これは「Qi35」シリーズに共通していることです。
●こんな人にオススメ
・弾道が低い方
・スライサーの方
このクラブは「MAX」より捕まりが抑えられていますね。「MAX」では一貫性のあるドローボールでしたが、こちらはストレートからドローになる結果に。それでも、捕まらなくて右に飛んでしまうということはありませんでした。
スピン量も過度な低スピンではなく、扱いやすいように思います。弾道もしっかりと高さが出ていますし、キャリーを稼いでいけるクラブです。
さらに打点ブレにも強くて、トゥヒットやヒールヒットでも弾道に一番影響が少なかったのが「Qi35」でした。アマチュアゴルファーには一番恩恵を感じるポイントかもしれませんね。
大きなヘッドが苦手という方はどうしても気になってしまうでしょうが、打っていると案外早く慣れると思うので、まずは打ってみたデータを見てもらいたいですね。
飛距離性能も高いですし、今作の「Qi35」シリーズでは一番クセのないクラブだと思うので、多くの方が使えるのではないでしょうか。
●こんな人にオススメ
・捕まりすぎを嫌う方
・弾道の低い方
前作「Qi10 LS」はかなり低スピンで、捕まりがいいクラブではありませんでしたね。それに比べ「Qi35 LS」は、スピン量が増えています。それだけでも使えるユーザーは増えるでしょうし、さらに捕まりも良くなっています。簡単に捕まるほどではありませんが、捕まえることができるクラブではあります。相変わらず初速も速いので、飛距離性能の高いクラブですね。
「Qi10 LS」がとても難しいクラブだったので全体的に優しくなった印象です。何度も言いますが、他3モデルが大きいヘッドなので、コンパクトな洋梨型は貴重な存在だと思います。
操作性という意味では、4モデルの中で一番高いと思います。ですが、スライサーの方にはおすすめはできませんね。
●こんな人にオススメ
・大きいヘッドが苦手な方
・Qi10 LSが難しかった方
・低スピンクラブを求める方
まとめ
個人的には「Qi35」（スタンダード）が一番打ちやすくて弾道もまとまっていました。全体的に優しくなっていますが、飛距離性能が上がったようには感じませんでしたね。とはいえ、飛距離が落ちるようなマイナスなイメージもありません。「LS」が多くの方が使えるようになったのは大きなポイントではないでしょうか。
今回は純正シャフトがどれも動くタイプに感じました。もしかしたらカスタムやリシャフトでガラリと変わるかもしれませんね。ぜひ参考にしてみてください。
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