人気アマが試打!2024年最新テーラーメイド「Qi10 MAX」「Qi10」「Qi10 LS」ドライバーを打ち比べ

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毎年2月は新作クラブが発売される時期!ということで、オレンジマンが注目度No.1とも言われているテーラーメイド「Qi10」シリーズを実際に試打したデータと共に深堀りしていきます。

「Qi10」シリーズは3種類のヘッド

今回発売された「Qi10」シリーズには3種類のヘッドがあります。テーラーメイドは毎年3種類なので今回も変わらずでしたね。

ただ、モデル名の後に付く呼称が少し変わり、前作「ステルス2」シリーズではアスリートモデルの「ステルス2 プラス」がありましたが、今作では"プラス"ではなく「Qi10 LS」と"LS"(ロースピン)が採用されました。スタンダードモデルが「Qi10」で、前作「ステルス2 HD」の位置付けモデルが「Qi10 MAX」と変更されています。

基本的なコンセプトは変わってはいませんが、他社メーカーでもよく使われている"LS"が使われたのはしっくりきますよね。

・ハードヒッターも納得の「Qi10 LS」
・スタンダードな「Qi10」
・優しさマックスの「Qi10 MAX」

どれも特徴的で、ある意味悩ましいクラブでした。それでは深掘りしていきましょう。

※ なお「Qi10 LS」は限られたセレクトストアのみ取り扱いになります。

見た目で分かること

これまでのテーラーメイドのドライバーの形状は大きな違いはありませんでした。基本的に似た形状のシリーズが続いていましたが、今作の「Qi10」3モデルは全部がまったく違います。アドレス時に一瞬で判断がつくほど違うので、ある意味好き嫌いがはっきりと分かれそうですよね。

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まずは「Qi10 MAX」。これテーラーメイド?と思えるほど投影面積が大きく、全体的にシャローな作りでとても安心感があります。フェースアングルもクローズで捕まりが良いことがうかがえますし、全ての優しさ要素が詰まったヘッドに感じますね。

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スタンダードな「Qi10」は、後方にやや伸びた洋梨形状で、ステルス2よりも若干シャローに感じます。これだけで、構えやすさと安心感が出ています。フェースアングルはストレートで、左へのミスのイメージも湧きません。

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アスリートモデルの「Qi10 LS」は、まず小さい!体積は同じ460ccですが「Qi10」よりもひと回り小さく感じます。後方にも伸びておらず昔ながらの洋梨形状で、とても振り抜きやすく感じますね。球がつかまるイメージもあまり湧かないので、個人的にはとても好みの形状です。

形状以外では3モデルとも共通しているところもあり、ステルス2にはなかったフェース上部に白いラインがあります。フェース向きも分かりやすいし、なによりも構えやすくなったのは大きいですね。個人的にはフェースが赤から青になったのも好印象です。欲を言えば黒にしてほしかったな……なんて思ったりする方も多いのではないでしょうか。

ソールデザインも、派手さもなくガチャガチャしてないので、精悍な感じがカッコいいのが個人的な感想です。

実際に打ってみた!

今回の試打では全て純正シャフト(S)での試打です。ロフト角は9°で統一。ヘッドスピードは45m/s前後になるように調整して打ち、計測データは5球の平均値になります。

「Qi10 MAX」(Diamana BLUE TM50(S))

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ヘッドスピードは45.1m/sで初速が65.7m/sと高初速。スピン量は2492rpmと適正値。打ち出し角度は18度とやや高めで、飛距離は264yでなかなかの飛距離性能でした。

何球か打ち続けてみましたが、ずっと同じような弾道が出続けます。何球か打っていればミスヒットもしますが、変わるのは弾道の高さくらいで、あとは捕まったドローが連発でした。致命的なミスヒットやエラースイングをしない限り、優しさMAXのクラブと言えます。しかも、この手のクラブはスピン量が増えるのが定番ですが、平均値で2500rpm以下になったのはびっくりですね。むしろ適正値なので飛距離が落ちない理由だと思います。

打ち出し角度は18度とやや高めではありますが、スピン量の多い吹き上がりのような弾道ではなく、しっかりキャリーが出せているので不思議な感覚ですね。飛距離性能が高いかと言えば、正直言ってそこまで高くはありません(低くもないですけど)。ただ、それ以上に安定感を手に入れるという選択も悪くないと思います。

シャフトとロフト次第では、力のあるパワーヒッターでも使えるヘッドだと思いますよ。一言で言えば「とにかく簡単なクラブ」に尽きます。前作のステルス2HDよりも、さらにもう一段優しくしたモデルに感じました。

打感に関しては、これから紹介する2モデルを含めても大差はなく、むしろ前作ステルス2とも違いは感じられませんでした。もともとステルスのカーボンフェースでも、金属感を感じる打感、打音でしたので悪い印象はありません。

●こんな人にオススメ
・ヘッドスピード45m/s以下の方
・スライサーの方
・安心感が欲しい方
・打点が安定しない方
「Qi10」(Diamana BLUE TM50(S))

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ヘッドスピードは45.7m/sで初速が66.8m/sとかなり高初速。スピン量は2277rpmとややロースピン。打ち出し角度は16度で適正値。飛距離は273yで飛距離性能抜群です。

3モデルの真ん中でスタンダードな位置付けですが、明らかに優しくなっています!前作ステルス2は、やっぱり難しいと感じた方も多いはず。そんな方にこそ一度打ってもらいたいですね。
飛距離性能は申し分ないし、スピン量も平均2277rpmなら過度な低スピンでもありません。

そして、優しさの一番の理由は捕まりですね。あまり捕まらないというステルスからの流れが変わったと思います。かるーく捕まる感じが絶妙な味付けに感じました。

やっと、カーボンフェースが使えるユーザーが増えるのではないでしょうか。ステルスやステルス2のあの難しいイメージは捨てちゃっても大丈夫ですよ!

●こんな人にオススメ
・ステルスシリーズが難しかった方
・低スピンで捕まりやすいヘッドを求める方
・トータルデータの安定感を求める方
「Qi10 LS」(Diamana SILVER TM50(S))

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ヘッドスピードは45.7m/sで初速が66.6m/sとかなり高初速。スピン量は1827rpmとロースピン。打ち出し角度は16度で適正値。飛距離は275yで飛距離性能抜群です。

これは飛びます!ここ数年のテーラーメイドのドライバーで一番の飛びでした。LSというだけあってスピン量は平均値で2000rpmを下回る結果に。かなり強弾道ですね!

捕まり具合は抑えめなので、簡単に捕まる感じはありませんが、ステルスシリーズでよく起きた右にまっすぐ抜けていく打球はなく、もともとドローヒッターの自分にはピッタリの捕まり具合です。自分で捕まえることができる人にとっては、問題なく使えると思いますね。

アドレスしてみても「Qi10 MAX」から比べると明らかに、ライ角がフラットに感じます。そのおかげでフェースの返りが抑制されるでしょうし、左へのミスのイメージが湧かないので、特にドローヒッターやヘッドスピードの速い方は好みに感じるでしょうね。

今回は純正シャフトでの試打ですが、ヘッド性能も考えると最低でもヘッドスピード45m/s以上は必要です。
割と純正シャフトがしっかりしているので、リシャフトなしでこのまま使える方も多いと思いますよ。

●こんな人にオススメ
・ヘッドスピード45m/s以上の方
・左へのミスを減らしたい方
・スピン量を減らしたい方
・デカヘッドが苦手な方
・最大飛距離を出したい方

まとめ

今作で一番の変化は、全体的に優しくなったことです。これまでステルスシリーズを敬遠していた方も納得できると思います。モデル選びを間違えなければ、みんなが使えるシリーズになったのではないでしょうか。

今回はあくまでも純正シャフトで試打しましたが、ヘッドスピードが45m/s以上出せるなら、LS一択だと思います。ちょっとスピン量が足りないと感じたら、ロフトを10.5度にしてみてもいいですよね。

ただ、何度も言いますが、あくまでも純正シャフトでの話です。リシャフトを考えている方は、シャフトのスペック次第ではドロップすることも考えられますし、純正よりハードなシャフトを使用する場合はスタンダードモデルの「Qi10」の方が安全かもしれませんね。

ヘッドスピードに自信のない方は、そのまま純正シャフトの「Qi10 MAX」がオススメです。とはいえ「Qi10 MAX」が非力な方だけにオススメかと言えばそうでもなく、ちょっとハードなシャフトで挙動は抑えながら、ヘッドは「Qi10 MAX」にしてみるのもアリだと思います。

今作は、いろんなパターンを考えるのが楽しくなるシリーズだと思いました。ぜひ参考にしてみてください。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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