アメリカのF1バブルは終焉したのか? 煌びやかなネオン街を駆け抜ける第2回ラスベガスGPの行方
アメリカでのF1の立ち位置とは
大盛況だった今年のUSGP。11年間毎年通っているというファンもSNSに、「初日から尋常な混み方じゃない」と投稿していた 【(c) Redbull】
今年の数字はまだ発表になっていないが、3日間で43.2万人が入場した去年と同等か、それ以上と思われる。これは最多のイギリス(48万人)、オーストラリア(44.46万人)に次ぐもので、今年もトップ5入りはほぼ間違いないだろう。そして3日間の平均チケット料金は671ドル(約10万650円)で、ラスベガスの1617ドル(約24万2500円)の4割ほどに過ぎない(データはいずれもf1destination.comによる)。これも安定した入場者数の要素の一つだろう。
とはいえアメリカ国内のF1視聴者数は、放映権を持つ「ESPN」によれば1GPあたり約110万人にとどまる。これは年間40戦前後開催するNASCARの、毎レース300万人超という数字の3分の1ほどでしかない。
多くのF1関係者は今も、「F1こそが世界最高、最上のモータースポーツ」という考えを確固と持っているように感じる。しかしレース好きのアメリカ人にとってF1は、「確かに面白いが、他にも熱中できるカテゴリーがたくさんある中の一つ」、ということなのではないだろうか。
(了)