GS第2戦に日本から史上最多4チームが参戦へ “戦国”女子カーリング界で各チームの狙いは?

竹田聡一郎

中嶋星奈「ステイやオープンドローはショット率90%以上を目指す」

稚内みどりチャレンジカップでは決勝でフォルティウスを破るなど6戦全勝で優勝し、北海道ツアーも初優勝となった。左から石郷岡葉純、北澤育恵、中嶋星奈、江並杏実、鈴木みのり。 【(C)北海道カーリングツアー】

 ランキング17位で滑り込んだ中部電力サードの中嶋星奈は「カーリング界のスターが集まる、みんなが憧れる大会ですから嬉しいです!」とチーム北澤としてのグランドスラム初出場(中部電力としては過去に出場有)を喜んだ。

チームは10月中旬に一度、帰国してリフレッシュした状態で11月上旬に再渡。 グランドスラム直前の前哨戦となったサヴィルグランプリでは日本勢4チームで唯一、クオリファイ(プレーオフ進出)するなど好調を持続している。スキップの北澤育恵はこれについて「一度、区切りがついた状態で、私たちに今どんな実力がついて、これまで出た課題がどこまでできているか確認できるタイミングでもある。グランドスラム特有の雰囲気を楽しみながら、今シーズンのこれまでの成果を一度、すべて出し切りたいです」とコメントするなど今季前半の検証と下克上を同時に行う構えだ。

「課題は個々のショットの安定性です。ステイやオープンドローはショット率90%以上を目指します。素晴らしいショットを連発して世界中のカーラーやカーリングファンへTeam Kitazawaの存在をアピールしていきたい」(中嶋)

「まずはアリーナのアイスを早く読み、変化の情報を常時チームで更新し続けることができるようにして、ゲームをコントロールできるように戦えたら」(北澤)

 ロコ・ソラーレ以来の日本勢グランドスラム制覇、各チームのアリーナアイスへの対応、ランキングの変動などなど見どころは多い。

 興味深いのは昨季、この4チームを上回り、日本選手権を制したのはSC軽井沢クラブ(Ueno)で、日本代表として出場したパンコンチネンタル選手権は4位に入賞している。この5チームを中心に日本女子カーリングは未曾有の戦国模様を呈してきた。

 男子は11月5日8時(日本時間6日0時)、ロコ・ソラーレと中部電力が登場する女子は同日11時30分(日本時間6日3時30分)、北海道銀行とフォルティウスは同18時30分(日本時間6日10時30分)にそれぞれ初戦を迎える予定だ。

※ランキングはすべて11月1日現在のもの

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著者プロフィール

1979年神奈川県出身。2004年にフリーランスのライターとなりサッカーを中心にスポーツ全般の取材と執筆を重ね、著書には『BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』『日々是蹴球』(講談社)がある。カーリングは2010年バンクーバー五輪に挑む「チーム青森」をきっかけに、歴代の日本代表チームを追い、取材歴も10年を超えた。

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