“名手”市原弘大の即効レッスン ⑫距離のあるバンカーショット
アベレージゴルファーの中には、砂を取る量でバンカーショットの距離を調節しようとする人がいます。確かに、砂を取る量が多ければ、あまり飛距離が出ず、反対に砂を取る量が少なければ、飛距離は出るでしょう。しかし、そんな繊細な打ち分けを成功できるでしょうか。
例えば、ボールからピンまで距離がある場合、砂を薄く取ろうとします。一つ間違えば、ボールをクリーンに打ち、ホームランになってしまいます。また、砂を多く取ろうとした結果、バンカーからボールが出ないことも十分あり得ます。
ツアープロは、たとえ高度な技術を持っていても、常に確率が高い打ち方を選択します。距離のあるバンカーショットでもそれは同じです。アベレージゴルファーもまずは、確実にボールを出し、グリーンに乗せた後、転がってピンに寄るショットを選択するのが賢明です。
使用クラブは、ランを稼ぎたいので、SWよりもロフトの小さいAW、もしくはPWを選択します。アドレスではクラブフェースを時計の1時ぐらいまで開きましょう。フェースを開いてからクラブを握るのがポイントです。
ボールの位置は左足かかとの前。肩幅よりもスタンスを広げて、重心を少し下げます。スタンスの向きはスクエアで構いません。両手の位置は体の真ん中です。
ボールは左足かかとの前、肩幅よりもスタンスを広げて重心を少し下げる 【スポニチ】
手首のコックは使わず、体の回転でクラブを上げる 【スポニチ】
緩やかな角度でクラブを下ろし、そのまま目標に向かって平行移動するように振り抜く 【スポニチ】
注意点はインパクトでスイングを終えないこと。必ずフィニッシュまで振り抜きましょう。その際、グリップエンドが自分のヘソを常に向けておくイメージでスイングすることです。
距離感はスイングの大きさで調整します。目安としては、時計の10時から2時までの振り幅で40ヤードぐらいです。AWかPW、パワーによっても異なるので、自分なりの30ヤード、40ヤードの振り幅を見つけておきましょう。
(取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)
◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。
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