大谷翔平とアーロン・ジャッジがトップタイ MLB強打者を表す最新指標「No Doubters」とは?
完璧に捉える一方、月間打率は低迷
大谷は、「うまく打てた打球がいい飛距離だったりとか、いい速度でホームランになるというのはもちろん、いいこと」と言ってから、こう言葉を継いでいる。
「逆にいえば、打ち損じた打球も入ってくれる可能性ももちろん広がるので、それはこの間の高いフライもそうでしたけど、ああいうのが入ってくれれば、自分のバッティングの可能性としては広がってくる」
“この間の高いフライ”というのは、7月25日のジャイアンツ戦で右翼ポール際に放ったホームランのこと。打球角度は46度(自己本塁打最高角度)で、“上がりすぎた”と映ったが、そのままスタンドに消えた。デイブ・ロバーツ監督はあの日、「サンドウェッジで打った打球が柵越えした」と形容したが、打ち損じがホームランにもなる――。比率を考えれば、打ち損じの打球が、No Doubtersになっている可能性も考えられる。
7月25日のジャイアンツ戦で大谷翔平が放った本塁打は、日米通算250号の記念すべき一打となった 【Photo by Jayne Kamin-Oncea/Getty Images】
現在の状態そのものは、決してよくはない。8月13日も本塁打の打席以外は、すべて凡退。12日も同様。12日は、四球で出塁した後に盗塁を決め、ムーキー・ベッツの適時打でダメ押しのホームを踏み、パワーとスピードという、大谷らしいパフォーマンスだったが、ここしばらくマルチ安打からも遠ざかり、8月の月間打率はわずか.176(8月14日試合終了時点)だ。
完璧に捉える一方で、相変わらず真っ直ぐ高めを打ちあぐねる。摩訶不思議な夏が続いている。