『甲子園優勝監督の失敗学』

仙台育英・須江監督が敗退の後にとった行動 体現した「失敗にこそ再現性がある」

大利実
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【写真は共同】

負けたときにしか人は変われない。失敗を経て頂点に辿り着いた名将たち

仙台育英・須江航監督も、慶應義塾・森林貴彦監督も、甲子園を制した誰しもが、忘れられない失敗を経験していた。そこから何を学び、克服して、日本一まで上り詰めたのか。初めて明かされる名将の失敗学とは? 『甲子園優勝監督の失敗学』(大利実著)から2021年夏の宮城大会4回戦で仙台商に敗れた後の仙台育英・須江航監督について記事を一部抜粋して公開します。

激しいチーム内競争のメリットとデメリット

 仙台商に敗れたのが7月17日。早すぎる夏の終わりとなった。

 ここからの流れとしてよくあるのが、翌日に改めてミーティングを行い、3年生の頑張りを労い、グラウンドや寮の掃除をして、退寮の準備をする。簡単にまとめてしまえば、「今までお疲れさま。ありがとう。それぞれの道に向かって、頑張っていけよ」ということだ。

 だが、須江監督が取った行動はまったく違うものだった。
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著者プロフィール

1977年生まれ、横浜市出身。大学卒業後、スポーツライター事務所を経て独立。中学軟式野球、高校野球を中心に取材・執筆。著書に『高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意』『中学野球部の教科書』(カンゼン)、構成本に『仙台育英 日本一からの招待』(須江航著/カンゼン)などがある。現在ベースボール専門メディアFull-Count(https://full-count.jp/)で、神奈川の高校野球にまつわるコラムを随時執筆中。

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