高校野球激戦区 神奈川から頂点狙う監督たち

東海大相模・原監督に選手たちが覚えた違和感と対話 3度目の夏は“色”を加えながら悲願の甲子園へ

大利実
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【写真提供:カンゼン】

 優勝争いの中心にいる横浜、東海大相模、慶應義塾、桐光学園。常連校の壁に挑む相洋、横浜隼人、横浜創学館、日大藤沢、桐蔭学園。革命を起こす準備を進める立花学園。古豪復活へ力をつける武相。旋風を狙う県相模原、横浜清陵、川和、市ケ尾。

 選手にさまざまな個性があるように、監督にもさまざまな色がある。夏の勝者はわずかに1校。全国屈指の激戦区・神奈川で互いに切磋琢磨しながら鎬を削る監督たちの熱い想いを一冊にまとめた書籍「高校野球激戦区 神奈川から頂点狙う監督たち」(大利実著)から、東海大相模の原俊介監督について記事を一部抜粋して公開します。

〝本気〞の選手が集まっているのが東海大相模の強み

 2021年夏の静岡大会を目前に控えた頃、関係者から、門馬敬治監督の後任として打診があった。まったく想像していないことだったが、断る理由はどこにもなかった。

「原貢先生が築き上げた強い相模を引き継がなければいけない。重責はもちろんありましたが、それ以上に、野球人として母校の監督ができるのは幸せなこと。その気持ちは今も変わっていません」

 就任直後の2021年秋に神奈川大会を制するも、関東大会の準々決勝で木更津総合に1対4、2022年夏は神奈川大会決勝で横浜に0対1でサヨナラ負けを喫し、あと一歩のところで、甲子園には手が届いていない。
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著者プロフィール

1977年生まれ、横浜市出身。大学卒業後、スポーツライター事務所を経て独立。中学軟式野球、高校野球を中心に取材・執筆。著書に『高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意』『中学野球部の教科書』(カンゼン)、構成本に『仙台育英 日本一からの招待』(須江航著/カンゼン)などがある。現在ベースボール専門メディアFull-Count(https://full-count.jp/)で、神奈川の高校野球にまつわるコラムを随時執筆中。

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