マッスルバックだけじゃない!クラブフィッターが厳選「打感のいいアイアン」5選

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クラブフィッターの小倉勇人さんが、自身が感じる“打感のいい”アイアン5機種をジャンル別にチョイス。その特徴や試打した印象をまとめて解説していただきました。

軟鉄鍛造タイプ:マスダ「ファストマッスルアイアン」

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最初は打感がいいと言われる王道の軟鉄鍛造アイアンから、私が使っているマスダ「ファストマッスルアイアン」(FM1モデルの銅メッキ仕上げ)を紹介します。

軟鉄鍛造の中で、いわゆる肉厚なボディに対する芯で打った時の柔らかさや、フェースに乗っている時間の気持ちよさでカテゴライズすると、このアイアンより良かったモデルは今までにないです。それくらい私はこのクラブの打感が柔らかくて好きです。

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マスダゴルフのファストマッスルはS15というカーボン含有量の少ない軟鉄を使っていて、構造がマッスルバック(S15C軟鉄鍛造)で、さらに銅メッキです。

銅メッキはそれほど打感に影響がないはずなのですが、通常のクロムメッキモデルと打ち比べると微妙に音がこもって聞こえるので余計に柔らかく感じます。芯で打った時の打音がすごくこもって聞こえることを含めると、この銅メッキのアイアンはめちゃめちゃ気持ちいいです。

このアイアンのおかげで練習が楽しくなります。それくらい自分にとって打っていて楽しいアイアンです。

軟鉄以外のフェース素材:ダンロップ「ゼクシオ13 アイアン」

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軟鉄以外のフェース素材で打感が気持ちいいモデルとして選んだのが、ダンロップ「ゼクシオ13 アイアン」です。

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ゼクシオ13のフェース面はチタンで非常に硬い金属です。チタンフェースのアイアンはそれほど数はありませんが、マレージング鋼のモデルやバネ鋼を使ったモデルを含めても、このゼクシオ13の打感はめちゃめちゃいいです。余計な振動がないというか、カチッという手に感触が残らないクリアな打感を味わえます。

フェースが硬いと、芯を外したときに不快なガキンっていう感触が手に残るのですが、ゼクシオシリーズのアイアンはそれがほとんどない。軟鉄以外のフェース素材を使ったアイアンの中で、ゼクシオの打感はすばらしいです。

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ゼクシオは距離をそこまで追求しないで、トータルバランスを考えたアイアンと認識しています。ただ、やはり打感や感触、打音までピシッといい音がして飛んで行ってくれるので、そういうトータルパフォーマンスを考えても、ゼクシオは改めてすごいクラブだなと感心させられました。

中空モデルその1:ミズノ「Mizuno Pro 245 アイアン」

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中空でいい感触・打感はないかと考えたときに、甲乙付けがたいモデルがたくさんあり1本に絞れないので、3本ピックアップして紹介します。

まずは「Mizuno Pro 245 アイアン」です。ほぼマッスルに見えるようなモデルですが、打感がいいです。Mizuno Pro 245は打感がよくて、見た目も中空と言われないと分からないくらいです。

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その辺の作り込みはミズノはうまいと思います。ちょい飛びですしミスにも強いし、マッスルバックだと思って打つと全然曲がらないという感じのアイアンです。

非常によく出来てますし、フェースはバネ鋼ですけど打感がよくできたモデルです。

中空モデルその2:テーラーメイド「P790 アイアン」

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次はテーラーメイド「P790 アイアン」です。これは今の中空モデルのど真ん中と言えるアイアンで、各社のベンチマークになっているのではないかというくらい非常に完成度が高いです。

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各番手ごとに全然構造が違っていて、1本ずつ単品で売ってもいいのではないかというくらい凝ったアイアンです。

どの番手を打っても揃った打感になっていて、中空のような抜けたような感触もなく、きっちりフェースに乗る感触もあり、低度な柔らかさもあり余計な振動が少ない。中にフォームが入っているので作られた打感なんですけど、全く嫌な感じがしません。これもよくできているなという感じです。

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Mizuno Pro 245とP790は感触的にはちょっと違います。表現しづらいのですが「どちらもいい」としか言えない。少しP790アイアンはモチッとした感じで、Mizuno Pro 245はフェースに長く乗っていてちょっと弾く感じがあるけど、余計な振動が少ない。なかなか表現するのは難しいのですが、非常にどちらもよくできた打感のモデルです。

中空モデルその3:タイトリスト「T200 アイアン」

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最後はタイトリスト「T200 アイアン」です。このアイアンは軟鉄鍛造の打感に近いです。2023年モデルのT100・T150・T200をまとめて打った時に感じたのですが、フィーリングはロフトの寝ているT100と、少しロフトの立ったT150とほぼ似ています。

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マッスルバックぽいというかフェースに乗る時間が一番長く感じるのですが、飛距離や高さも出る。そういうところで少し弾き感もある。先に紹介したアイアンと微妙に違うけど、どれも打感がいいです。

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中空モデルを探しているゴルファーにとっては、多分悩む候補の3本だと思います。打感に関してはどれも嫌な感じがしませんからね。好みはそれぞれあると思いますが、どれが嫌いは多分誰もいないでしょう。

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今回は自分の感覚で「打感のいいアイアン」を紹介させていただきました。

打感のいいアイアンと言えば、マッスルバックが昔からいいとされています。チタンなど硬度のあるフェースのものや中空モデルの中にもいいものが出てきている。そういうものを持つと打っていて楽しいです。

もちろん性能も大事ですけど、打感もこだわってアイアンを選ぶのもひとつの手です。やはりゴルフは道具に差が出る。それを選べるのは楽しいですよ。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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