充実した先発投手陣を擁するロッテ 絶対的レギュラー不在の野手陣は激しい競争に?
佐藤都志也が正捕手に成長できるか
ロッテ野手:2023年ポジション別得点貢献度 【データスタジアム株式会社】
チームはキャッチャーを併用する起用法を採用しているが、結果として昨季は攻撃の得点貢献度が-12.6と大幅なマイナスになっていた。それだけに、「打てるキャッチャー」として期待される佐藤がレギュラーとして独り立ちできる状況が望ましい。もしくは、昨季中日と日本ハムとの間で成立した捕手のトレードが両チームで功を奏したように、外部からの補強も検討したいポジションといえるだろう。
内野手は大胆なコンバート。予想される流動的な起用
内野は大幅なコンバートに加えて、通算161本塁打を誇るソトが加入。激しいポジション争いが予想される 【写真は共同】
さらに、内野手ではオフにDeNAで通算161本塁打を放ったソトが加わった。安田尚憲や池田来翔、ドラフト1位ルーキーの上田希由翔をはじめ、内野は激しいポジション争いを繰り広げている。抜きんでた選手が不在の状況の中で、首脳陣が開幕からどのような選手起用を見せるかにも注目していきたいところだ。
激しい競争が続く外野手
両翼のポジションでは、ベテランの角中勝也と巨人からトレードで加入した石川慎吾が活躍。石川慎は左投手を非常に得意としており、昨季はOPS.938と屈指の左キラーとして存在感を示した。そのほかでは、高卒5年目で初の規定打席に到達した山口航輝や、実績十分の荻野貴司、現役ドラフトで加入した愛斗などレギュラー候補が多く控える。22年の盗塁王で昨季は故障に苦しんだ高部瑛斗も今季は復帰する予定だ。とはいえ外野手も絶対的なレギュラーは不在であり、内野陣と同様に流動的な起用が予想されるだろう。また、強打の選手が集まる指名打者では、リーグ平均レベルの成績を収めていた。主に務めていたポランコは本塁打王に輝くなど、移籍1年目から自慢のパワーを見せつけた。今季も中軸として得点力アップをもたらす活躍が期待される。
2年目の吉井監督、今季は野手の起用法にも注目
そして、野手陣はほとんどのポジションでレギュラーが不在であり、今春のキャンプから競争が活発となっている。3連覇中のオリックスは、中嶋聡監督が複数の選手を巧みに使い分ける采配で結果を残した。就任2年目となる吉井監督は、采配面でどれだけ選手の能力を引き出すことができるか。投手運用だけでなく、野手陣の起用に今季は要注目だ。