ファームに新規参加 新潟&静岡が描く未来構想

チーム唯一の高卒1年目投手が狙うドラフト指名 くふうハヤテでの取り組みと"野茂の女房役"からの教え

前田恵

NPBの同世代選手には負けたくない

先輩投手たちと同じメニューをこなしながら体つくりを行う日々に「結構きつい」と笑う大生 【写真:スリーライト】

 投手陣に限っていえば、大生のすぐ上が西濱勇星の21歳。だが西濱は高卒後、BC群馬、NPBオリックスを経ての入団である。年齢も経験も、大生だけが違う。それでも2月のキャンプから特別メニューはなく、他の投手陣と同じメニューをこなしている。

「毎日、結構きついですね。上の(年齢の)人たちは、体幹が強い。だからウエイト・トレーニングは、キャンプに入ってからも意識して行なっています。それからシーズンが始まるまでに疲労を溜めないよう、お風呂に長めに浸かって、とにかく寝る(笑)。あとは自分の身長184cmに対し、投手として理想とされる85kgぐらいまで体重を増やしたいと思っているんです。そのためにも食事の回数を増やして、なるべくお腹が減っている状態をなくすようにしています」

 監督は元近鉄で最優秀救援投手5回の実績を持つ赤堀元之、投手コーチは元北海道日本ハムほかの中村勝が務める。投手陣には西濱以外にも、3人の元NPB選手が在籍。

「分かっていても打たれないようなストレートを軸に、カウントも取れて決め球にもなる一級品の変化球で相手を抑えられるようになりたいんです。そんな変化球を、藤岡(好明=元ソフトバンクほか)さん、(田中)健二朗(元DeNA)さんといった諸先輩方から教わっていきたい」

 3月15日、チームとして初の、もちろん大生にとっても初めて臨むウエスタン・リーグが開幕する。同世代のNPB12球団の選手たちには、負けたくない。「おそらく自分のほうが、1年目から試合に出場できるチャンスは多いだろうから」――そう言って大生は、ロッテ・松石信八、日本ハム・明瀬諒介の名前を挙げた。

「高校時代、仲良くなった選手たちは対戦する機会があれば絶対に抑えたいし、逆に言えば、いつかその選手たちと一緒に12球団で試合をしたい。新しい舞台で、楽しみなことはいっぱいあるけれども、ここは”結果次第の場所“。すぐに結果を出さなければいけないし、ドラフトにかかるようなピッチングをしなければならないと思っています」

 真新しいユニフォームの背番号は「11」。

「“好きな番号を選んでいいよ”と言っていただいたので、大谷翔平(MLBドジャース)さんやダルビッシュ有(同パドレス)さんの付けている“11”を選びました。見慣れている……というか、やっぱりカッコいいじゃないですか(笑)」

 3月26日、18歳の誕生日を迎える。目指すは大谷、ダルビッシュと同じ“18歳”での、ドラフト指名だ。


企画構成:スリーライト

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著者プロフィール

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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