系譜を継ぐ左腕エースが柱の京都国際 趣味から垣間見えた「現代の球児像」
センバツ出場を決めて喜ぶ京都国際の選手たち 【千金良航太郎撮影】
独特のトレーニングで集中力高める
チームを引っ張る中崎琉生主将は「意見を出し合える環境づくり」を心がけ、チーム内のコミュニケーションを大切にする。チーム独自の練習として取り入れているのは「ライフキネティック」。異なる複数の動作を同時に行うなど、体と脳のトレーニングを組み合わせたもので、野球に必要なすばやい判断力や集中力を鍛えることができる。練習の成果が実を結んだのか、昨秋は、堅い守備力と高い集中力で近畿大会を勝ち進んだ。
センバツ出場校選考委員からは「攻守交代に要する時間が早い」という点も評価された。高校球児のはつらつさをイメージさせるキビキビとした動きも京都国際の特徴だ。
夢の「プロ」へ 追いかける先輩の背中 中軸打者はゲーム好き
大会前に主催者が京都国際の選手23人に実施した「将来の夢」アンケート調査結果 【毎日新聞】
趣味に関する回答からは、野球以外にさまざまな趣味楽しむ「現代の球児像」が見えてくる。異彩を放ったのは清水詩太選手。「モンハン」の略称で人気のアクションゲーム「モンスターハンター」が趣味。特技として、格闘ゲーム「ストリートファイター」での必殺技のコマンド入力のテクニックを挙げた。チーム全体では、音楽鑑賞やカラオケ、ギターといった「音楽関係」を挙げる選手が大半を占めた。「釣り、ゴルフ、BMX」と答えた選手もいた。
最も印象に残る試合としては、昨秋の近畿大会の準々決勝の対近江戦を挙げた選手が10人で最多だった。試合は両者無得点で迎えた九回裏に、京都国際が1点をもぎ取りサヨナラ勝ち。センバツ出場を手繰り寄せた重要なゲームだった。