ホーバスジャパン「パリ五輪に向けて」重要な2連戦…グアム&中国代表戦プレビュー

対戦相手分析…フィジカルに長けたグアムと若手中心の新生・中国

 対戦相手のグアムと中国についても言及したい。グアムは昨年のアジアカップ・プレ予選を勝ち抜きこの予選に進出してきたチームで情報は多くないものの、アメリカ本土の1部所属大学でプレー経験のある210センチの選手を2人そろえ、他にはサイモン拓海(信州ブレイブウォリアーズ)ら日本でプレーする選手がいる。いずれにしても、ホーバスHCは「フィジカルが強いチームである」と警戒を怠っていない。

 中国はワールドカップで惨敗し2大会連続でオリンピック出場への道が断たれたこともあり、ジョー・チーやグオ・アイルンらベテラン選手たちが去り、20歳前後の若手を数人含めたチームで臨んでくる。とりわけ注目なのが18歳の新星、ヤン・ハンセンだ。今シーズン、中国国内リーグでデビューを果たした彼は216センチの長身を生かしたリング近くからの得点のみならず、パスの能力にも長けており、一部からは「中国のニコラ・ヨキッチ(NBAデンバー・ナゲッツ)」とも評される逸材だ。

2019年、自国で開催されたワールドカップ以来、苦しい戦いが続く中国 【(C)fiba.basketball】

 FIBA公式ウェブサイトによれば日本は中国に対して公式戦16連敗を喫しているという。ホーバスHCの男子代表デビュー戦となった21年11月のワールドカップ・アジア地区予選Window1では相手の高さにやられ2戦とも完敗に近い内容で敗れている。

 ホーバスHCは今回のアジアカップ予選を「パリへ向けての最初のステップ」と位置づけている。そのためにはアジアの強国、中国を打ち破ることで良い一歩目としたいところだ。富樫勇樹(千葉)も中国に対して「リベンジしたい」と述べる。

「トムさんの体制になって初めての公式戦が中国との2戦でしたが、まったく何もできなかった印象があるので、そこからどれだけ成長してきたか。海外組の(渡邊)雄太らがいない試合ですが、すごく楽しみです」(富樫)

文=永塚和志
構成=バスケットボールキング編集部

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