相撲部屋潜入企画 お相撲さんの生活に迫る

宮城野部屋自慢のちゃんこ、その中身とは? 元横綱・白鵬も「全部おいしい」と太鼓判

飯塚さき

この日のちゃんこは醤油ベースの寄せ鍋。鶏肉や野菜、キノコたっぷりのちゃんこ鍋が魅惑的な湯気をあげる 【スポーツナビ】

 元横綱・白鵬の宮城野親方が率いる宮城野部屋にお邪魔した本企画。第2回となる今回は、力士とは切っても切れないちゃんこについて紹介する。大きな体を作るために、彼らがどんな工夫をしているのか。動画でも、調理の様子から食事風景までをお届けしている。(第2回/全4回)

親子で食べる相撲部屋のちゃんこ

 力士が毎日食べる「ちゃんこ」。鍋料理だけでなく、力士が食べる食事全般を指す。その由来は諸説あるが、「父(ちゃん)」と「子」、親子が共に食べるものという意味から来ているとされる。

 朝稽古が終わり、風呂で汗を流したら、師匠、関取衆、そして若い衆と、順にちゃんこを囲む。宮城野部屋ではどんな食事指導をしているのか。師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)に聞いた。

「とにかくもう、お腹いっぱい食べてくれっていうことですね。自分も入門当初は体が細かったので、特にまだ体が小さい子には頑張って食べさせています。うちでは夜食もやっているんですよ。体重はある程度あったほうがいいから、自分が提案して始めました。うちのちゃんこ? 全部おいしいですよ」

絶品ちゃんこの中身 お米の量に驚愕

 師匠が「全部おいしい」と太鼓判を押す、宮城野部屋のちゃんこ。この日、部屋の台所に立っていた高馬鵬さんと、部屋のマネジャーであり、ちゃんこ屋「銀座 鵬」の店主でもある岩崎悟さんに話を伺った。

 宮城野部屋では、バターの風味をきかせた塩バターちゃんこなどが名物とされているが、この日の鍋は醬油ベースの寄せ鍋だった。鍋のほかのおかず類も豊富。宮城野部屋では毎日作るという野菜炒めのほか、豚の生姜焼きや漬物類、ソーセージ、納豆などがテーブルに所狭しと並ぶ。力士たちはどんぶりに最低3杯のご飯を食べるため、宮城野部屋で炊く米の量は、一度の食事で2升半~3升。1日トータルでは4、5升炊くというから驚きだ。
 ちゃんこ番は、20人の若い衆を3班に分け、ケガなどで稽古に参加できない力士も含めて、1日交代で回している。この日“ちゃんこ長”として台所に立っていた高馬鵬さんは、献立を「その日の気分で決めています」と、料理はお手のもの。

「栄養バランスも考えますが、若い子は好き嫌いが激しいので、どんなものなら食べられるかなと思いながら作っています。野菜は鍋でとれるので、一番考えるのがたんぱく質。得意料理がハンバーグなので、高たんぱくになるよう豆腐ハンバーグを作ることもあります。自分の好物でもあるので、いろんなお店に食べに行って味の研究もしていますね」

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著者プロフィール

1989(平成元)年生まれ、さいたま市出身。早稲田大学国際教養学部卒業。ベースボール・マガジン社に勤務後、2018年に独立。フリーのスポーツライターとして『相撲』(同社)、『大相撲ジャーナル』(アプリスタイル)、スポーツ庁広報ウェブマガジン『Deportare』などで執筆中。2019年ラグビーワールドカップでは、アメリカ代表チーム通訳として1カ月間帯同した。著書『日本で力士になるということ 外国出身力士の魂』、構成・インタビューを担当した横綱・照ノ富士の著書『奈落の底から見上げた明日』が発売中。

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