大竹耕太郎「阪神でうれしかった」 現役ドラフト舞台裏から飛躍の1年を振り返る

小西亮(Full-Count)

スポーツ庁の室伏長官に弟子入り

配信終了後、出演者(左から袴田彩会、真中満、大竹耕太郎、井口資仁)全員でバモスポーズ。番組はYouTube「スポーツナビ野球チャンネル」でアーカイブ配信中 【撮影:和田八束】

――規定投球回にこそ届きませんでしたが、ひとりで貯金10。ご自身の成績で特に評価できる点は?

 負けの少なさですね。同点に追いつかれても、逆転まではいかせない。最少失点で乗り切れたことで、負けなかったと思っています。

――多くのファンの印象に残っているのが、5月27日の巨人戦(甲子園)。7回に近本光司外野手が先制タイムリーを放った際、ベンチで号泣する姿は大きな話題となりました。

 自分としてはもっと投げて結果が出るまでという思いだったんですけど、悔しい思いで(7回に代打が送られ)ベンチに下がった中で、味方が点を取ってくれました。久しぶりに高校野球をしている感覚というか、ジーンときました。自分に勝ちをつけさせたいという思いが、みんなのプレーから感じました。

――セ・リーグに移り、打撃の方でもプロ初安打・初打点を含む4安打3打点。

 打てるイメージを持ってシーズンに入ったら、最初は1軍ピッチャーのボールが見えませんでした(苦笑)。特に凄かったのは、DeNAの(トレバー・)バウアー投手。真っ直ぐは速いし、フォークも消える感じで、むしろ勉強になりました。こんな感じだったら打たれないんだなぁと。

――他の投手の生きたボールに多くの学びを得たようですね。

 打者目線がすごく分かって、自分のピッチングにも生かせたので、僕にとってはプラスでした。マウンドでちょっと長くボールを持たれたり、セットポジションに入ってすぐ投げられたり。ピッチャーをやっていると自分が気持ちよく投げるだけになるので、あくまでバッターが嫌なことは何か考えていくのは大事だなと思いました。

――セ・パの違いは感じましたか?

 セ・リーグは、前の打席や試合からのつながりなどを考えて読み合いをする部分が結構ありましたが、パ・リーグの打者は自分の打てるポイントをずっと待っていて、そこを確実に仕留めるというか。(オリックスとの)日本シリーズでも配球とかつながりとかを考えすぎて打たれたところもあったので、それよりも打てないところにどんどん投げた方がいいのかなと思った面はありました。

――メディアに引っ張りだこの今オフですが、自主トレも充実していますか?

 先日、(スポーツ庁長官の)室伏(広治)さんにトレーニングを教えていただきました。目から鱗のトレーニングだったので、12月、1月と継続してやってみようかなと思っています。

――2024年シーズンは、当然2年連続のリーグ優勝と日本一が目標になるかと思います。個人的に目指すものは?

 今季はイニング数(130回2/3)が規定に届かなかったので、来年は規定投球回よりも、150イニング以上を目指していきたいです。勝利数は打線のみなさんとの兼ね合いがあるので、それで一喜一憂するよりは、防御率とイニング数を大事にしていきたいと思います。

(企画構成:スリーライト)

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著者プロフィール

1984年、福岡県出身。法大卒業後、中日新聞・中日スポーツでは、主に中日ドラゴンズやアマチュア野球などを担当。その後、LINE NEWSで編集者を務め、独自記事も制作。現在はFull-Count編集部に所属。同メディアはMLBやNPBから侍ジャパン、アマ野球、少年野球、女子野球まで幅広く野球の魅力を伝える野球専門のニュース&コラムサイト

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