南関東vs. JRA、2度目の3歳トップホース対決! 11.23浦和記念ほか今週の注目ダート重賞展望

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JRA古馬勢は今年も強力、世界のムーアが浦和に降臨

あの”世界のライアン・ムーア”が浦和で騎乗、小回りの地方競馬場でどのような手綱さばきを見せるのか注目だ 【写真:写真:ロイター/アフロ】

 3歳馬2頭の対決を見どころの中心に据えたが、レース全体の純粋な勝負論(馬券論)となると、また話は違ってくる。と言うのも、ミトノオー、ヒーローコールともに古馬との初対決は惨敗に終わっており、古馬と3歳馬の世代間レベルにはまだ差があるかもしれないからだ。しかも、出走予定の古馬勢がJRA、地方ともに強力布陣でもある。

 まずJRAから挙げていくと、前走のJpnIII白山大賞典2着をはじめJpnIIIマーキュリーカップとJpnIIダイオライト記念がいずれも3着など重賞で堅実掛けを見せているメイショウフンジン、初の2000m戦で新味を発揮したい重賞5勝馬テイエムサウスダンが実績上位。また、米国GI・6勝の名牝ジンジャーパンチを母に持つテンカハルは芝からダートに転身して素質開花、ここ2走はJpnII日本テレビ盃2着、リステッド競走のブラジルカップ1着とますます調子を上げている。
 もう1頭のJRA馬、ディクテオンは実績だけ見ると大きく劣っているが、注目したいのは鞍上にあのライアン・ムーアを起用してきたことだ。11月3日のJBCクラシックでもジョアン・モレイラがGI初挑戦のキングズソードを見事に王者に導いた。再び外国人騎手が地方競馬場で伏兵を激走させる可能性も十分あるだろう。そして、浦和で“世界のムーア”を見られること自体がレアなこと。せっかくの祝日でもあるのだから、近くにお住まいの競馬ファンにはぜひとも間近でその手綱さばきを堪能していただきたい。
(※ムーア騎手は19日京都競馬で落馬負傷した影響のため浦和での騎乗を取りやめることが22日に発表された。ディクテオンは本田正重騎手(船橋)に乗り替わる)

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大井の古馬大将格セイカメテオポリス、今度は能力発揮

 一方、地方所属の古馬からもセイカメテオポリス(大井)というビッグネームが参戦してきた。充実の5歳を迎えた今年はオグリキャップ記念、大井記念、東京記念と地方重賞を強い競馬で3連勝。今や南関東古馬の代表格にまで成長した。前走のJpnIII白山大賞典はJRA馬を相手に2秒0差の6着と苦杯をなめたが、これは金沢への長距離輸送がこたえて馬体を減らした影響もあっただろう。その分、地理的にも近い浦和なら体調も万全のはず。今度こそ100%の能力発揮で初のダートグレード競走タイトルを手にしたい。

 また、ジョエル(船橋)に騎乗する所蛍(ところ・ほたる)騎手は今年4月に船橋からデビューしたばかりのルーキー。10月に今回と同じ浦和2000mで実施された埼玉新聞栄冠賞を同馬とのコンビで制し、早くも重賞初制覇を飾った。初騎乗となるダートグレード競走でも思い切りのいい騎乗を期待しよう。

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日曜は佐賀、ばんえい帯広で豪華ナイター重賞2本立て

日曜はナイター競馬で佐賀、ばんえい帯広でも豪華メンバーの重賞が実施される 【写真:ロイター/アフロ】

 そして浦和記念から3日後の26日・日曜は、超豪華メンバーがそろったJRA秋の大一番・ジャパンカップが東京競馬場2400m芝で開催される。このJCこそが文字通り今週のメインレース!と考えている競馬ファンは多いだろうが、日曜競馬はまだまだ終わらない。日が沈んだ後のナイター競馬でも注目重賞が目白押しだ。

 まず、佐賀競馬では第6回ウインターチャンピオンが1400mダートで行われる。佐賀における下半期の短距離王決定戦と言えるレースであり、現在の佐賀最強馬リュウノシンゲンをはじめ、連覇を狙うダイリンウルフ、直近5戦3勝2着1回と好調ロンドンテソーロ、前走大駆けでリュウノシンゲンを破ったキングキャヴィア、そしてJRAから転入後2戦続けて圧勝のジョンソンテソーロなど好メンバーが出走を予定している。
 さらに、ばんえい競馬の帯広では、4歳・5歳・6歳・7歳・8歳以上の通算収得賞金上位各2頭が出走できる第14回ドリームエイジカップを開催。今年はメムロボブサップ、メジロゴーリキ、キングフェスタなど4歳~9歳の各世代ばんえいダービー馬が顔をそろえ、まさに世代を超えたドリームレースにふさわしいメンバーとなった。
 日曜はJCで勝った人も負けた人も、その余韻とともにナイターで行われる地方競馬の豪華重賞2本立てで締めくくっていただきたい。

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