日本馬が世界初の快挙に挑む米国祭典、日本ではGI・3連発 3日~5日の週末3連休はダート競馬が熱い!

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日本のダート祭典・JBCでJRAと地方のトップホースが激突!

昨年のJBCクラシックを制したテーオーケインズが連覇を狙う 【写真は共同】

 一方、ここ日本では、その米国ブリーダーズカップを模範としたダート競馬の祭典「JBC競走」がひと足早い3日の金曜日に東京・大井競馬場、北海道・門別競馬場で開催される。

 米国BCと同じく、1日のうちに複数のカテゴリーでチャンピオンを決めるGIレースが実施され、メインとなるのは大井競馬場で行われるGI・3レース、2000mのクラシック、牝馬限定のレディスクラシック、1200mのスプリント。これら3つのカテゴリーにおける最強馬を目指してJRA、全国の各地方競馬場からトップホースが参戦してきた。

 最大の注目馬とされていた無敗の南関東三冠馬ミックファイアが体調整わず回避となったのは残念だが、クラシックには昨年の勝ち馬で今年のドバイワールドカップ4着馬のテーオーケインズ、今回と同じ大井2000mの帝王賞を昨年・今年と連覇したメイショウハリオが参戦。また、GI初挑戦ながら目下重賞3連勝中のウィルソンテソーロも大きな注目株だろう。天皇賞・秋で驚愕レコードVを決めた芝世界ナンバーワンホースのイクイノックスと同じキタサンブラックを父に持つ同馬。ダートでもキタサン産駒から怪物誕生となるか、そして、同じ『テソーロ』の冠馬がアメリカ、日本で同時にダートチャンピオンの座に就くか、必見のレースだ。
 地方馬の中ではスプリントに出走する兵庫のイグナイターに最も大きな勝機がある。これまでJRAの強豪馬をなぎ倒したダートグレード競走は通算3勝を数え、前走のGIマイルチャンピオンシップ南部杯も、1着レモンポップには大きく離されてしまったものの、他のJRA馬を振り切って2着と好走。そのスピードと実力はいつGIを勝ってもおかしくないところまで来ている。そして鞍上の笹川翼は、大井競馬所属としては史上最速となるデビューから3503日目で通算1500勝を達成するなど、今後さらに大きな活躍を期待されている29歳。ここで人馬ともに初のGI勝利を決めて、地方競馬の底力を全国にアピールしたい。

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モレイラがJBC初参戦でGI3レースにすべてに騎乗、大井でも”マジック”炸裂なるか 【写真:REX/アフロ】

 また、騎手で注目するなら、JBC初参戦にしてGI・3レースにフル騎乗する名手ジョアン・モレイラが大井でどのような“マジック”を見せるのか。どのレースもチャンス十分の実力馬だけに複数Vを決めても驚けない。また、負傷の武豊からの乗り替わりでクラシックでノットゥルノに騎乗する船橋の森泰斗、スプリントでリメイクに騎乗する大井の御神本訓史が地方トップ騎手としてレジェンドの穴を埋める手綱さばきを披露するか。JRA、海外、地方それぞれの騎手たちによる白熱の腕比べにも期待したい。

5日は盛岡、高知、金沢、帯広で重賞4レース

 3日~5日早朝にかけて大井、アメリカとたっぷり競馬を楽しんだ後は、もちろん日曜の日中に開催されるJRAとなるわけだが、3連休はそれだけでは終わらない。5日は盛岡競馬の絆カップ、高知競馬の黒潮マイルチャンピオンシップ、金沢競馬の北國王冠、そして帯広ばんえい競馬のばんえい菊花賞と、地方競馬で重賞レースが4つも組まれているのだ。

 しかも、これらはすべてJRAの日曜開催終了後の発走であるため、JBC、ブリーダーズカップ、JRAでひと儲けした人はそのプラス分をさらに倍プッシュすることが可能。反対にここまでで負けが込んでいたとしても、まだまだ大丈夫。この地方競馬で一発逆転のチャンスがゴロゴロと転がっているというわけだ。
 とにかく今週末3日~5日の3連休は競馬、特にダート競馬がひと際熱い! 普段は地方競馬をやらないというファンも、JBC、ブリーダーズカップの熱気に乗って一度、全国各地の開催をのぞいてみてはいかがだろうか。新たなダート競馬の魅力と楽しさを知る――そんな週末になること間違いなしだろう。

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