バスケW杯で輝くNBAのスーパースター10選 ドンチッチ、タウンズらがアジアで競演

杉浦大介

バスケ王国アメリカの若きスターたち

ジェイレン・ブランソン(アメリカ/ニックス)

 小柄な体躯ながら、思い切りのいいドリブルでゴールに飛び込んでくるプレースタイルは爽快感を感じさせる。ニューヨーク・ニックスに移籍して1年目の昨季はいきなり大活躍。特にプレーオフでは11戦で平均27.8得点と孤軍奮闘し、厳しくなりがちなニューヨーカーを熱狂させたのは記憶に新しい。

 今大会前、スティーブ・カーHCからは「大きな仕事を担ってもらうことになる」とエース役に任命された。アメリカが2014年以来の優勝を果たすために、最大の鍵を握る存在だといっていい。

小柄な体躯を生かした鋭いドライブが持ち味のブランソン(左) 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】

アンソニー・エドワーズ (アメリカ/ウルヴズ)

 その爆発的なバネに裏打ちされた豪快なプレーと強烈なダンクには一見の価値がある。3年目の昨季は所属するウルブズではトップの平均24.6得点。相手のディフェンスが厳しくなるプレーオフでも、5試合で31.6得点と成績をさらに向上させたことは特筆に値する。

 莫大なポテンシャルを誇る大器は今オフ、ウルブズから5年2億6000万ドルの超大型契約をゲット。マーベル映画のスーパーヒーローにちなみ、“アントマン”というニックネームで親しまれる22歳。今後しばらくアメリカ代表の中心選手であり続けることを予感させる。

2021年には渡邊雄太の上から強烈ダンクを決めて話題を呼んだエドワーズの跳躍力は注目だ 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】

ジャレン・ジャクソン Jr.(アメリカ/グリズリーズ)

 稀有な身体能力を武器にゴールを守り、23歳という史上2位の若さで昨季、NBA最優秀守備選手を初受賞した。ブロック王は2年連続。今大会でもフレッシュな陣容となったアメリカのゴールを守り、ディフェンス面で不可欠の存在になりそうだ。通称“JJJ”は渡邊雄太とは親しい間柄で、渡邊がグリズリーズに属していた時代には2人で一緒に寿司を食べるコンテンツが拡散したことも。日本とアメリカの対戦があった場合、渡邊との“親友対決”も楽しみだ。

昨季、NBA最優秀守備選手を初受賞したジャレン・ジャクソン Jr.(右) 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】

タイリース・ハリバートン(アメリカ/インディアナ・ペイサーズ)

 名門ペイサーズの若きエースはコート上のどんなことでもハイレベルでこなすオールラウンダー。NBAではペイサーズに移籍して初のフルシーズンとなった昨季、平均アシストでリーグ2位となり、オールスター出場も果たした。

 今オフ、5年2億6000万ドルの大型契約を手に入れた際には、「一番大事な仕事はペイサーズを再び強豪にすること。とにかく勝ちたいんだ」と地元ファンを歓喜させるような言葉を残した。アメリカ代表に対する思いも同じのはずで、ワールドカップでも勝利への執着心を感じさせるプレーで魅せてくれるだろう。

タイリース・ハリバートン(左)は、平均アシストでリーグ2位を記録した 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】

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著者プロフィール

東京都生まれ。日本で大学卒業と同時に渡米し、ニューヨークでフリーライターに。現在はボクシング、MLB、NBA、NFLなどを題材に執筆活動中。『スラッガー』『ダンクシュート』『アメリカンフットボール・マガジン』『ボクシングマガジン』『日本経済新聞・電子版』など、雑誌やホームページに寄稿している。2014年10月20日に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)を上梓。Twitterは(http://twitter.com/daisukesugiura)

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