ハンドボール女子日本選手権 大阪体育大学は準決勝で力尽きる 激しいコンタクトで体力消耗
決勝は22日(日)午後2時、香川銀行と鹿児島が対戦する。香川銀行にはメンバー16人中大体大卒業生が8人、鹿児島は5人がプレーする。
【大阪体育大学】
前半は、エース石川空選手(体育4年・大分鶴崎)に頼った前日とは違い、左サイドから福井すみれ選手(体育4年・名古屋経済大学市邨)が、右サイドから吉野珊珠選手(体育4年・同)が再三、シュートを決めた。GK比嘉楓選手(体育3年・那覇西)が2度の7mスローなどで好ブロックを連発。3点リードの15―12で前半を折り返した。
福井すみれ 【大阪体育大学】
比嘉楓 【大阪体育大学】
前日の準々決勝で、楠本監督は福井選手らをほぼフルで起用した。本当は休ませたかったといい、1年生を起用する手もあった。しかし、今季最後になるかも知れない試合は4年生で行きたい思いがあったという。「監督ではなく教育者になってしまったのが自分の弱さの部分」と振り返った。
濵口まお 【大阪体育大学】
鹿児島はメンバー16人中5人が大体大の卒業生だ。試合前、楠本監督は「大谷翔平さんではないが、相手に憧れたり先輩と思ったりすると、気持ちで負ける。あなたたちは先輩ではなくソニーと戦うんだ」と選手を送り出した。それでも、卒業生の笠井千香子選手に5得点、服部沙紀選手に4得点を許した。楠本監督は「先輩たちの意地を感じた」と話す。決勝に進んだ香川銀行も16人中8人が卒業生。大体大にとって、日本選手権は先輩との闘いの場でもある。
吉野珊珠 【大阪体育大学】
石川選手は試合後も涙が止まらなかった。「卒業生の方に自分たちの弱いところを突かれた。楠本先生にたくさんの勉強をさせていただいて、最後、先生を胴上げして恩返しをしたかった」と声を振り絞った。石川をはじめ脚の痛みがありながら8点を挙げた福井選手、5得点の吉野選手ら4年生は、学生最後の試合で十分健闘した。楠本監督は「毎年そうだが、この4年生の頑張りが3年生をはじめ後輩へのエールだと思う」
年明けには、新チームが始動する。3年生の比嘉選手は「インカレの11連覇、日本選手権の2年連続ベスト4をつないでいかないといけない。『12』にプレッシャーを感じている」。たすきは3年生につながれた。
石川空 【大阪体育大学】
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