人気アマが試打!やさしさに特化したPING「G430 HL MAX」とタイトリスト「TSR1」を比較してみた

スポナビGolf

【スポナビGolf】

毎年のように各メーカーからいろいろドライバーが発売されていますが、今回はオレンジマンがやさしさに特化したモデルを紹介したいと思います。

今回の試打クラブは、タイトリスト「TSR1」とPING「G430 HL MAX」の2機種。スペックと実際に試打した印象を解説します。

試打クラブスペック

・G430 HL MAX(10.5°)
SPEEDER NX 45 46インチ
総重量:274g

・TSR1(10.0°)
TSP120 50(S)45.75インチ
総重量:273g

どちらも45.5インチを超える長尺仕様で、総重量も270g台前半となっており、かなりの軽量クラブといえますね。

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ヘッド形状は、どちらも投影面積が大きく安心感のある形状をしています。

それぞれ見ていくと、個人的にG430 HL MAXで少し気になるのは、 構えるとアップライトに見えること。ライ角を見てみると、 G430 HL MAXは59.5°でした。TSR1は59°と、0.5°しか違わないのですが、それ以上に G430 HL MAXはアップライトに見えます。おそらくライ角というよりは、そういう見え方をするヘッドなんだと思いますし、よく言えば捕まりの良さそうなヘッドとも言えますね。好き嫌いが分かれるのではないでしょうか。

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TSR1はフラットで、フェースアングルもストレートで構えやすい印象でした。G430 HL MAXにも言えることですが、フェースの湾曲(バルジ)があまり強調されてなく、ストレートに見えるのも好印象ですね。

実際に打ってみた

今回の試打は、いつもよりヘッドスピードを落として42m/s前後になるように調整して打った5球の平均値です。それでは早速データを見てみましょう。

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G430 HL MAX

ヘッドスピードは42.6m/sで初速が60.6m/sとまずまず。スピン量は2138rpmとやや少なめで、打ち出し角度は14.5度と適正範囲。飛距離は229y。

軽量クラブなのでとても振り心地が良かったです。ついついもっと振りたくなってしまうほど。PINGのドライバーは重い印象を持たれている方も多いと思いますが、見た目は同じでも振っていると相当軽いのが分かります。

弾道の特徴としては、よく捕まる、よく球が上がる、に尽きますね。シャフト性能もありヘッドがよく走る上に捕まりがいいので、勝手に高弾道ドローが打てていました。ただ、若干弾道にバラつきがあったのも事実で、捕まるというよりチーピンに近いフックが出ることもしばしば……。

意外だったのが、スピン量がそこまで多くないことです。むしろ低スピンと言ってもいいと思います。自然とフック回転がかかるのでスピン量が減る傾向にあるとは思いますが、いわゆる非力な方向けのクラブだとそこそこスピンが入りやすいものですが、G430 HL MAXではスピン量を抑えて、打ち出しを上げることで、高弾道低スピンで飛距離に変換する狙いなのかもしれないですね。
まさに、名前にもあるHL(ハイローンチ)なのでしょう。

捕まり良さ、高弾道、振り抜きやすさ、を求める方にはおすすめです。ただ、左へのミスを気にする方は避けた方がいいかもしれないですね。

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TSR1

ヘッドスピードは42.8m/sで初速が61.3m/sとまずまず。スピン量は2226rpmとやや少なめで、打ち出し角度は14.2度と適正範囲。飛距離は228y。

こちらもワッグルするだけで軽量クラブなのが分かりますね。G430HL MAX同様に振り抜きやすさは抜群です。

弾道の特徴は、ほどよく捕まってくれて、高弾道でした。ここまではG430HLと同じ感想ですが、さらに打っていくと違いに気づきます。

それは、弾道のバラつきです。5球中5球ともドローボールで、ほぼ同じ弾道でした。曲り幅も落下点もほぼ同じです。これには驚きました。安定感は抜群のようですね。特別にドローバイアスのかかった設計ではないと思いますが、それでも捕まりはよく、安定してドローボールが打てると思います。

また、タイトリストのドライバーに共通しているのが打感の良さです。TSR1も抜けるような柔らかさの中に弾き感のある打感で、とても心地いい打感になっています。

曲がり幅も弾道も安定していて良いところばかりですが、唯一欠点があるとしたら飛距離性能ですね。全然飛ばないクラブということではないのですが、感覚的に飛んだかな?と思うようなインパクトでも毎回同じような飛距離でした。ある意味安定はしているのですが、一発の飛距離が出るタイプのヘッドではないと思いました。

飛距離よりもコースでのミスを減らしたい方や、やさしさや安定感を求める方におすすめしたいクラブです。

まとめ

G430 HL MAXもTSR1も一番の特徴は軽量設計です。シャフトも軽量なので、ヘッドはそこそこ効いていますが、それ以上に振り抜きやすい印象でした。これまでの自分のヘッドスピードの限界を超える可能性は大いにありますね。

どちらも言えることですが、飛距離性能には若干の物足りなさを感じてしまいました。ヘッドも軽量設計なので、初速が出にくく球質も軽くなっているのかもしれませんね。その中でそれぞれの特徴を見ていくと飛距離以外で優先したいところがある方には合うと思います。

選ぶ基準としては、高弾道で捕まえやすいG430 HL MAXと、曲がりにくく安定感抜群のTSR1といったところです。飛距離性能に関しては正直なところ、あまり違いはないと思います。どちらも飛距離性能が抜群に高いわけでもないのであまり期待しない方がいいかもしれませんね。それ以上に自分のウィークポイントを補う性能や、安定感の高さを優先してみるのもいいかもしれません。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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