人気アマが試打!タイトリスト新作ドライバー「TSR2」「TSR3」「TSR4」を比較してみた

スポナビGolf

【スポナビGolf 】

とうとう待ちに待ったクラブの発売です!タイトリスト「TSR」シリーズ!前作「TSi」シリーズは2020年10月に発売され人気を博していました。2年経った今、どんな進化を遂げているのでしょうか?

今回はオレンジマンがタイトリスト新作ドライバー「TSR2」「TSR3」「TSR4」を全て試打し、データと感想を含め深掘りしていこうと思います。

どこが進化した?

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素材は前作とは少し違うチタンのようです。他社ドライバーではほとんどのクラブがカーボンを積極的に使ったり、AIの力を借りて作ったりと最先端の技術が盛りだくさんのなか、タイトリストは変わらずチタンへのこだわりがみられます。

デザインの変更は見られますが、他社のようなまるで別物のような変更という感じはなく、マイナーチェンジといっても良いほど、前作で納得のいく完成度だったので、2年の歳月をかけて少しの荒を削り、さらに最適化をさせているのではないかと個人的に思いました。

まるで性能が変わるような大きな仕様変更はありません。むしろそこにメーカーとしての自信がうかがえますね。

さっそく3機種打ってみた!

TSR2 ドライバー

まずは新作3つの中では一番、寛容性が高く、やさしいと思われるTSR2から打ってみます。試打スペックは、TSR2ロフト9°、純正シャフトのTSP111 50 S(54g 先中調子)45.5インチで試打です。ヘッドスピードは46m/s前後で合わせて打ってみました。

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ヘッドスピード(以下ヘッドスピード)が46.2m/sで、ボール初速(以下BS)が70.3とかなり高初速で、スピン量は2591rpmと適正です。

打ち出し角は16.3度と中高弾道。飛距離は274.5ヤードと抜群です。

打ってみてまず思ったのが、打感の気持ちよさです。お世辞抜きにめちゃくちゃ気持ちいいです!特に芯で捉えた時の吸い付く柔らかさと音は「ザ・タイトリスト」という感じ。個人的に打感最強だと思っている、ひと昔の「910D」を思い出しました。

シャフトとのマッチングもあると思いますが、ソール後方にあるウェイトを感じやすく自然に球が上がりやすい印象です。データを見ながら試打をしていてもしっかりと平均的に高弾道でした。

純正シャフトは先中調子ということもあり、インパクトの前にしなり戻りを感じやすくヘッドを簡単に走らせてくれていると感じます。

球のつかまりは、めちゃくちゃつかまるというよりは、捕まりやすいという表現が合います。決して捕まらないということはありません。

僕はもともとドローヒッターですが、ナチュラルにドローが打て、チーピンのような左に行くことも気になりませんでした。

オフセンターヒットでのロスの少なさもかなり好印象です。

構えた感じは前作の「TSi2」よりも大きさが小振りでシャープになりました。TSi2が大きすぎると感じていた人からするとかなり構えやすくなっています。

■どんな人に合うか?
・寛容性の高さを求める人
・クラブ任せで打ちたい人
・フェースターンをあまり使わない人

■合わない人は?
・弾道を操りたい人
・大きめヘッドが苦手な人
TSR3 ドライバー

次に個人的に大本命の「TSR3」です。前作では圧倒的に2より3の方が売れていましたが、今回はどうでしょうか。

試打スペックは、TSR3ロフト9°、純正シャフトのTSP 310 60 S (59g 中調子) の45.5インチです。ヘッドスピードは46m/s前後で合わせて打ってみました。

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ヘッドスピードが46.5m/sで、BSが70.8とかなり高初速。スピン量は2009rpmとなかなか低スピンです。打ち出し角は16度と中高弾道。飛距離は277.5ヤードと抜群です。

よく飛びます!飛距離性能は抜群ですね!つかまりも決して悪くはなく、つかまえにいけばつかまるし、前に押せばストレート、フェードになるし、と操作性の高さもあります。飛距離と操作性を両立させ、TSi3を正当に進化させたヘッドだと思いました。

打感、打音に関してはTSR2同様に最高です。

構えた感じは、前作TSi3とほぼ変わりません。相変わらず伝統的な洋ナシ型で、構えやすさ、ポンと置いた時の座りの良さも好印象。

そしてTSR2とは違う純正シャフトで少し重めで中調子になっていますが、これがまためちゃくちゃ合っています。調子が変わることでシャフトの挙動がおとなしくなり、平均以上のヘッドスピードがある人はこの純正シャフトがおすすめです。ちなみにこの純正シャフトはTSR2でも選択可能。

プロもTSR3の使用率が高いのは、操作性の高さにあると思います。常に同じ球を求めるアマチュアと違い、状況に応じてドローやフェードを打ち分ける必要があるプロには、TSR2のようなオートマチックさより、ある程度のマニュアル感が好まれると推測します。

■どんな人に合うか?
・ヘッドスピードが平均的以上の人(45m/sは欲しい)
・操作性と寛容性を求める人
・ドロー、フェードどちらでも合う

■合わない人は?
・ヘッドスピードが平均以下の人
・弾道が低い人
・スライサーの人
TSR4 ドライバー

前作TSi4は限定販売で、なかなかお目にかかることも少なかったと思いますが今回からは2、3同様にラインナップされています。

試打スペックは、TSR4ロフト9°、純正シャフトのTSP311 65 S (64g 中調子) の45インチです。ヘッドスピードは46m/s前後で合わせて打ってみました。

【スポナビGolf】

ヘッドスピードが46.3m/sで、BSが69.6と高初速で、スピン量は2104rpmと低スピンです。打ち出し角は16度と中高弾道。飛距離は272.9yと飛距離性能の高さがうかがえます。

第一印象は、割と打てる!という印象です。もっと難しいクラブだと思っていましたが、430ccのヘッドということもり小回りがきくため、フェースターンをしっかり意識して打てれば普通によくつかまりました。

また、スピン量ももっと減ると予想していましたが、スピン不足でドロップするような球はありませんでした。

ですが、先程のようにしっかりつかまえることができればの話。少しタイミングがズレてセンターヒットを外すと飛距離ロスが大きいように思います。その点は難しさを感じますが、より操作性が高いとも言えるでしょう。

ロースピンヘッドという売りですが、そこまで極端なロースピンという印象はありませんでした。前作TSi4の方がロースピンで難しかった印象です。

純正シャフトは64g、TSR2、3とも違うシャフトで、より先が動かないシャフトに感じました。長さも45インチと短めで振りやすく、シャフトやクラブに仕事をさせるより自分自身でクラブを扱える人に好まれると思います。

■どんな人に合うか?
・フェースターンで捕まえられる人
・コンパクトヘッドが好みの人
・操作性を求める人

■合わない人は?
・もともとスピン量が少ない人
・軽め長めが好きな人

あえてネガティブな部分を語るとしたら……

TSRシリーズのネガティブな部分にも、あえて少し触れてみます。

他社ドライバーからの乗り換えだといいのですが、前作TSiシリーズを使っている人からすると、特にTSR3は劇的な変化は感じません。もちろん悪くなっているとは思いませんが、先述したように細かいところの再調整をしている感じだと思います。
※TSR2は形状含め進化を感じます。

これは好みの問題ですが、他社ドライバーだとクラウンの塗装がつや消しなのが主流のなかTSRはつやがあり、太陽の反射や傷が目立つと感じる人もいると思います。

また、TSR4のみロフト10度がカスタムモデル専用なのも少し残念です。つかまる技術があればヘッドスピードがそんなに速くなくても使えるモデルだと思うので、10度が吊るしで購入できるといいかなと。

まとめ

前作から大きな仕様変更はないものの、より洗練されたクラブになっていると思います。

細かいところで前作の長所をうまく伸ばし、短所をうまく補うように進化を遂げていると感じます。性能もさることながら、見た目のカッコ良さや打感の良さだけでも選ぶ基準になるなと思いました。また、2年に一回のペースというのも所有感を満たしてくれますし、長く使えるクラブでしょう。

今回はあくまでも純正シャフトで試打しました。カスタムやリシャフトで大きく変わるのでじっくりと考えてみてください。

僕自身、試打をしていてかなり欲しいと思えるクラブでした!正直言って、個人的に購入するとしたらオールマイティーなTSR2か、操作性と寛容性のTSR3かでめちゃくちゃ悩みます……。飛距離性能はどれも大差なくしっかりと出ていたのでさらに悩みますね。自分がどういうコンセプトで使いたいかを改めて考えて、購入を検討してみたいと思います。

【スポナビGolf】

※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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