東邦が“愛知完全V”に向けて視界良好! ポジ要素十分の春季公式戦を振り返る
岡本と山北が好投、エースの宮國は復調気配
今春県大会から東海大会まで4試合で先発し、計26回を3失点に抑えた山北(写真は2回戦・栄徳戦) 【尾関雄一朗】
「岡本、山北の2人が多くの経験を積めたのは大きい」と指揮官は手ごたえを口にした。岡本が「ピンチを迎えても、要所を締めるピッチングができました」と話せば、山北も「スライダーやフォークをうまく使えるようになりました」と口をそろえる。
不調だったエースの宮國も復調気配だ。2試合に先発登板したセンバツでは、昨年秋からの右肩痛の影響により本来の出来とはほど遠く、球速は140キロを割り込んだ。一方で今春県大会からはリリーフとして待機し、クローザーのような形でマウンドに上がった。球速は度々140キロを超えた。
短いイニングでの登板で、宮國の良さが戻りつつある。本人は「ショートイニングなので、自信のある球をどんどん続けていけばいい。攻め方に余裕が出て、その点ではラクに投げられています。少しずつよくなってきています」と光明が差してきた。
経験を財産に、夏へ向けて打力強化へ
県大会準々決勝では相手の変則ピッチャーにチームが苦戦する中、本塁打を放った主砲の石川 【尾関雄一朗】
苦戦は夏に生かす。愛知県大会の桜丘戦では、長身アンダースロー投手の緩い球に手こずった。山田監督は「相手ピッチャーの事前情報もなく、最後まで攻略の糸口を見つけられなかった」と反省点を口にした。強豪校ほど軟投派投手に苦しむイメージもある中「そうしたタイプのピッチャーもどう攻略するか考え、夏まで練習していきたい。経験は財産になる」と強化を誓った。
東邦は昨年秋と今年春の県大会を制しているため、夏も頂点に立てばこの世代は県下“完全優勝”となる。快挙の道筋は見えている。