【西岩親方に聞く5月場所の展望】十両期待の力士は落合だけじゃない! 幕下以下の若い力にも注目(十両以下編)
西岩親方が5月場所の注目力士のひとりとして挙げた豪ノ山(左) 【写真は共同】
十両は東西の筆頭に注目
豪ノ山は押し相撲ですが、立ち合いの当たりが強くて、スピードがあります。体は大きいけれど、動き回るスピードは小兵力士に負けないくらい。瞬発力の塊というイメージです。彼の立ち合いの当たりと馬力は、幕内でも十分通用するでしょう。先場所の相撲を見ていても、それくらい力をつけていると思います。今場所は東の筆頭ですから、勝ち越せば新入幕。その可能性は高いと思います。押し相撲はやはり立ち合いがポイントなので、15日間自分の立ち合いができれば、軽く8勝はいくでしょう。ぜひ、新入幕を目指して戦ってほしいですね。
湘南乃海はスケールが大きい力士です。体も大きいですし、上手を取ったときの力強さがあります。ただ、上手を取れないと弱点が出るので、まずは自分から攻め込んで上手を取ること。いかに上手を早く取れるかですが、これもやはり立ち合いがポイントだと思います。そうすれば、あの大きな体が生きてきます。
体自体はもともと大きいんだけど、番付を上げたことでついた自信が、体をより大きく見せているんではないでしょうか。場所ごとに力をつけて、いつ幕内に上がってもいいくらい力をつけていますね。この2人のような若い力に、幕内へ上がって活躍してほしい。そうすれば角界も盛り上がると思います。
十両優勝本命はやはり注目株の落合
十両優勝の本命として期待される落合(左) 【写真は共同】
ただ、身長はそこまで高くないので、湘南乃海のような大きな相手に上手を引かれると苦しくなります。相手に上手を取らせないような相撲を取ることと、がっぷり四つに組まないこと。体の大きい力士とがっぷり四つに組んでしまうと、どうしても大きいほうが有利になるからです。しかし、落合はそれをわかっていると思うし、技術は十分もっていますので、きっと考えてくるでしょう。落合の15日間に期待したいです。