【西岩親方に聞く5月場所展望】横綱復活と霧馬山の大関取り 優勝予想はずばり誰?(幕内編)

飯塚さき

4場所ぶりの出場で復活を目指す照ノ富士 【写真は共同】

 5月14日から、いよいよ大相撲5月場所がスタートする。初日に先立ち、日本相撲協会広報部の西岩親方(元関脇・若の里)に場所の展望を聞いた。4場所ぶりに土俵へ帰ってくる横綱・照ノ富士や、先場所優勝で大関取りがかかる霧馬山をはじめ、どんな見どころがあるのだろうか。さらには親方の優勝予想についても聞いた。

4場所ぶり出場の横綱・大関取りの霧馬山

 いよいよ14日から5月場所が始まります。まず注目は、横綱・照ノ富士が4場所ぶりに出場すること。これだけ休場が続いての出場なので、覚悟をもっての土俵になると思います。本人が出ると決めたのであれば、それなりの結果が求められるのが横綱。ただ出ればいいというわけではありません。本人も自信をもって臨むと思いますので、私は横綱の復活優勝を期待したいですね。膝のケガがあるので、四つ相撲相手にまわしを取れれば十分勝てるけど、まわしを取れない押し相撲相手にどう対応するか。しっかり下半身で残せるかどうかがポイントになってくると思います。苦しい立場ではありますが、横綱ですからぜひ優勝を狙ってほしいです。

 先場所優勝した霧馬山は、大関取りに挑みます。大関昇進の可能性は高いでしょう。霧馬山に限らず、豊昇龍、大栄翔、琴ノ若、若元春と、ちょっと考えただけでどんどん名前が出てくるくらい大関候補がいますので、その先頭を切って霧馬山が今場所昇進してくれると、皆が続いていくような気がします。

 霧馬山は、大関昇進を狙う力士たちのなかではあまり目立たない存在でしたが、先場所の優勝で一気に先頭に躍り出ました。相撲内容もどっしりしてきましたし、いままでやってきたことが花開いた印象があります。まわしを取ればかなり強い力を持っていますので、負けるとすれば押し相撲相手。押し相撲にも負けないくらい前に押す力がついたら、本当にすごい力士になると思います。

3月場所で初優勝を果たした霧馬山 【写真は共同】

ダークホースは大栄翔 再入幕の朝乃山にも期待

 そんな照ノ富士・霧馬山を撃破しそうな押し相撲の力士となると、大栄翔ですね。先場所では、本割、優勝決定戦と霧馬山と2番取って負けてしまいましたが、内容では大栄翔が勝っていましたから、突き押しの威力は素晴らしいものがあります。霧馬山も勝ちはしましたが、今場所も簡単に勝てるというわけにはいかないでしょう。照ノ富士にとっても霧馬山にとっても、大栄翔は強敵だと思います。逆にここを乗り切ると、優勝や大関に近づいていきますね。

 その大栄翔は突き押し一本。先場所は逆転で優勝をさらわれてしまいました。おそらく、あの千秋楽は彼の相撲人生のなかで一番悔しい日だったと思うんです。その悔しさが、今場所の大栄翔の相撲に火をつけてくれるように、あの悔しさを忘れずに土俵に上がることが大事だと思います。

 また、朝乃山の再入幕にも大きな注目が集まっており、私としても期待は大きいですね。いろんなことがあって1年間休みましたが、力はまったく落ちていないどころか、逆に増している印象です。朝乃山が土俵に上がったときの声援はものすごい大きさで、それだけファンの皆様が待っていたわけですから、戻ってきた幕内で活躍してほしい。先場所は十両で2つ負けましたが、負けたのが不思議なくらいです。実力は十分なので、再入幕で優勝も狙えるでしょう。最初は下位で相撲を取るので、いずれにせよ前半戦は星を伸ばしていくだろうと予想します。

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著者プロフィール

1989(平成元)年生まれ、さいたま市出身。早稲田大学国際教養学部卒業。ベースボール・マガジン社に勤務後、2018年に独立。フリーのスポーツライターとして『相撲』(同社)、『大相撲ジャーナル』(アプリスタイル)、スポーツ庁広報ウェブマガジン『Deportare』などで執筆中。2019年ラグビーワールドカップでは、アメリカ代表チーム通訳として1カ月間帯同した。著書『日本で力士になるということ 外国出身力士の魂』、構成・インタビューを担当した横綱・照ノ富士の著書『奈落の底から見上げた明日』が発売中。

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