鳥谷敬『他人の期待には応えなくていい』

鳥谷が向き合ってきたピンチと挫折 過去のどんな出来事も「成功」にする自己分析とは?

鳥谷敬
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【写真:平野司】

 自分らしさとは? 幸せとは? その答えがわかる“鳥谷流・人生訓”

 「カッコイイほうを選べ」「空気を読むな、自己主義で行こう!」

 18年にわたるプロ野球人生で培った、自己肯定感を高める35のメソッド!

 阪神、ロッテで活躍した鳥谷敬が現役時代のエピソードを踏まえて説く「人生訓」が詰まった一冊から一部を抜粋して公開します。

ピンチのときにしか気づけないことがある

 2000安打を達成したときのインタビューにおいて、「つらかったのは2010年に腰椎を骨折したときだった」と答えた。これは、ケガの痛みがつらかったという意味ではない。不本意ながら、故障のことがマスコミに報じられたことで、この一件が公になってしまったことがつらかったのだ。

 2010年5月の試合中に、センターを守るマット・マートン選手と交錯した。その際に骨折したものだったが、しばらくのあいだはマスコミには公表せずに試合に出続けていた。もちろん、トレーナーを通じて真弓明信監督をはじめとする首脳陣は、わたしの身体の状態については知っていた。

 あるとき、真弓監督がつい腰椎骨折のことをマスコミにしゃべってしまった。ファンの人にとっては、わたしが骨折していようと、万全の状態であろうと関係ない。試合に出続ける限りは、たとえどんなに体調面に不安があろうとも、普段と変わらぬ全力プレーに徹するだけだ。わたしは、そう考えていたから、骨折のことが報じられてしまうことは不本意だった。

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