――昨年3位の西武は5位に予想。

　森友哉選手が移籍したことが、非常に大きいですね。正捕手であり、打線でも主軸を担っていました。守備と攻撃の両面で、大きな柱が抜けることになります。柘植世那選手、古賀悠斗選手の併用になりそうですが、当然のことながら、フルで1年間出場した経験がありません。実質、イチから正捕手を作っていくと考えると、期待値よりも不安のほうが大きくなります。

――ここ3年、セットアッパーで圧倒的な存在感を見せてきた平良海馬投手が、本人の強い意思で先発に回ることになりました。チームにどんな影響を及ぼすでしょうか？

　これもまた、痛いですね。首脳陣の本音は、セットアッパーかクローザーで起用したかったはずです。8回以降の投手がしっかりと決まっていれば、7回までの投手起用を考えればいいことになります。しかし、後ろが流動的になると、このプランが崩れてしまう。成長著しい水上由伸投手がいますが、信頼できるリリーフ投手はひとりでも多い方が、疲労を分散させながら、1年間戦っていくことができます。

――新庄剛志監督就任2年目を迎える日本ハム。新球場元年となりますが、昨年に続く6位に……。

　清宮幸太郎選手を筆頭に、これから本格的に伸びていく若手が多く、1年間の長い戦いを考えると、どうしてもこの順位になってしまいます。何よりもっとも実績があり、数字を計算できる近藤健介選手が抜けたことは非常に痛いですね。首位打者を獲った松本剛選手には当然、マークがきつくなり、昨年以上に厳しい攻めをされるはずです。

――「1年目はトライアウト」と語っていた新庄監督の2年目という視点で注目しているところはありますか？

　昨年と比べると、露出度が明らかに減っていますよね。スポーツニュースを見ても、昨年はまず新庄監督の話題から入っていたと思うのですが、今年はほとんど取り上げられていません。新庄監督の戦略なのか、どんな意図があるのかわかりませんが、ちょっと不気味な感じすらします。シーズンが始まれば、新球場のオープンとともに話題になることは多いはずなので、パ・リーグを盛り上げてほしいと思います。

（企画構成：株式会社スリーライト）