【選手名鑑】2023年シーズンの「背番号1ケタ」に注目してみた! ルーキーが6人、投手は4人のみ
「0」の衝撃、「00」の驚き、「02」の悲劇
プロ野球選手で初めて背番号「0」をつけた長嶋清幸 【写真は共同】
今季の背番号「0」は、常連組となったロッテ・荻野貴司、広島・上本崇司のほか、現役ドラフトでDeNAから中日に移籍した細川成也ら11人が背負う。「00」は、内野の全ポジションを守れるユーティリティープレイヤーとして昨季チームを支えたソフトバンク・川瀬晃、阪神・山本泰寛を筆頭に、8人全員が内野手というのも何かの因果関係があるはずだ。
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その背番号「0」の誕生秘話を、高橋慶彦さんのYouTubeで長嶋さんご本人が語っている。曰く、1ケタの番号をつけたかったけど当時のカープには空きがなかった。そこで「0」を思いつき、当時の古葉竹識監督に相談。その後コミッショナーから許可が下り、晴れて支配下選手初の「0」を背負うことになったが、物珍しさからキャンプで取材が殺到。“カメラに背中の「0」を見せつつ振り返るポーズ”のやりすぎで首を痛めて散々だったそうだ。
「00」の最初は1988年のルパート・ジョーンズ(阪神)。これも驚いた。また1993年には同じく阪神の松永浩美が「02」をつけている。これは本人の希望で「2」から「02」に変更したもの。現在は「育成選手は3ケタ、支配下選手は00、0、1~99まで」と決まっているため「02」のような背番号は認められない。
ちなみに松永が「2」から「02」に変更したのはゲン担ぎのため。野田浩司との大型トレードでオリックスから阪神に移籍。背番号「2」でスタートしたものの怪我など不運が続いたため、シーズン途中の6月に「02」へ変更した。“鬼(02)のように強くなりたい”という語呂合わせもあったという。その後松永はシーズン終了と同時に、できたばかりのFA制度でダイエーにあっさり移籍。確かに当時の阪神ファンにとって松永さんは“鬼”に見えた……。
<次回につづく>