富永啓生が選ぶウインターカップ・ベスト5 富永&河村、二人のスターを産んだ2018WC秘話

大柴壮平
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ステフィン・カリーを敬愛する富永は自分のアパートにもジャージを飾っている 【大柴壮平】

 2018年のウインターカップは異質だった。まず、当時高校トップ選手と目されていた横地聖真(現筑波大)率いる福大大濠が福岡第一に敗れて出場を逃した。また、名将・小野秀二を迎えて復活を掲げた能代工が大きくメディアに取り上げられたものの、メインコートに立つことなくトーナメントから姿を消した。高校バスケファンの期待を裏切る展開が続く中、大会の主役になったのが桜丘の富永啓生だ。

 富永は高校2年生まで無名に近い存在だった。一部のマニアの間では2018年夏に行われたU18日本代表での活躍が知られていたが、そのU18の活動でインターハイを欠場したため、大多数の高校バスケファンには認知されないままウインターカップを迎えたのだ。突如現れた富永啓生なる選手が平均39.8点という驚異的なスタッツで大会得点王に輝き、話題をかっさらった。2018年のウインターカップはそんな大会だった。

 大会の異質さをさらに強調したのは、富永のプレースタイルだ。懸命にプレスをかけて速攻を出す。ハーフコートではオフボールスクリーンを使ってフリーを作る。献身的な走りとチームプレーこそ高校バスケの醍醐味(だいごみ)で、近年はそこに屈強な留学生に体格で劣る日本人選手がどのように立ち向かうかという要素が見所として加わっている。ところが、富永はアイソレーションから得点を量産した。マークマンを嘲笑うかのようにズレを作り、留学生もヘルプに出てこられないような長距離からスリーポイントを沈めた。そして、得点したあとは必ず雄たけびを上げてガッツポーズを見せた。その姿はまるでNBA選手のようだった。

ネブラスカ大学での役割はベンチからの起爆剤だ。開幕戦では19得点を挙げた 【大柴壮平】

 あれから4年が経ち、富永啓生は本物のNBA選手を目指してNCAAでプレーしている。アメリカで戦う今、あの日の英雄にとってウインターカップはどんな思い出となっているのか。所属するネブラスカ大学のあるリンカーンで、富永に話を聞いた。

富永啓生が選ぶ2018ウインターカップ・ベスト5

アメリカ生活を通して、バスケットボールプレーヤーとしてだけではなく一人の人間として成長を見せる富永啓生 【大柴壮平】

「福岡第一ばかりになっちゃいますよね」
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著者プロフィール

バスケ雑誌『ダブドリ』発行人。NBA Rakutenにて「大柴壮平コラム」を連載していたほか、『ダブドリ』にて仙台89ERSを追うコラム「Grind」、富永啓生選手のアメリカ挑戦を綴る「姿勢」を執筆している。ポッドキャスター(Trash Talking Theory、Mark Tonight NTR)、YouTuber(Basketball Diner)、フォトグラファーとしても活動中。

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