【徹底比較】人気アマが注目のテーラーメイド「ステルス グローレ」と「ステルス HD」を試打してみた

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秋は収穫の秋と言いますが、今年のゴルフ界も豊作の予感がしますね。秋になると各メーカーから新作が発売され、今年もある意味、アマチュアゴルファーの悩ましい季節です。

今回はその中でも、1位、2位の注目を集めるであろうテーラーメイドの新作クラブ「ステルス グローレ」をオレンジマンが試打。同社の「ステルスHD」との違いなどをみながら深堀していこうと思います。

テーラーメイドの「グローレ」について

そもそも「グローレ」とはどんなクラブなのか?簡単にざっくり説明します。

2012年に日本市場モデルとして初代グローレが発売され、以降は2年に一度のペースで発売をしてきました。ヘッドスピードが速いアスリートゴルファーでなくてもやさしく飛ばせるのが売りで、シニア世代やレディースゴルファーを中心に人気の出たクラブです。

テーラーメイドの世界共通で販売されるフラッグシップモデルとは別の路線でしたが、Mシリーズの発売とともに融合した形で「M グローレ」となり、その後のSIMシリーズ発売では「SIM グローレ」、今年はステルスの発売と共に「ステルス グローレ」が登場しました。

先述した通り、基本的にはやさしく飛ばせるのがポイントで、ヘッドは軽くて、球も上がりやすく、ライ角もややアップライトで捕まりがいいのが特徴です。それに合わせた最適な純正シャフトが装着されており、リシャフトをする人は少なく、純正のまま使う人が多かった印象があります。

より万人向けに進化した「ステルス グローレ」

打つ前にまずアドレスをとってみて思ったのが、フェースが被ってないということと、ライ角がフラット目になったように感じました。その時点で今までのグローレとはちょっと違う印象です。

ヘッドスピードが速いゴルファーは捕まりすぎを嫌う傾向にあり、いくら飛ぶクラブと言われてもフェースが被ってるように見えるクラブは敬遠しがちです。今回はその点がなくなり、いきなり好印象でした。

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アスリートゴルファーでも「これは使えるかも!」と思わせてくれるクラブです。

試打データを見てみよう!

今回の試打クラブは純正シャフトで、これまで過去の試打と同様にヘッドスピードが45m/s前後になるように調整して打ちました。スペックは下記の通りです。

■ステルスグローレ 10.5°
純正シャフト 
SPEEDER NX for TM R

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初速が66.6m/sと高初速です。スピン量は2710rpmと適正。打ち出し角はやや高めの19度で高弾道でした。総飛距離は264yとまずまずの飛距離性能。

打感はステルスよりもマイルドになっておりボールが潰れるのを感じます、打音もキンキンとした金属音ではなく、とても心地いい音でした。

そして一番感じた印象は、とにかくつかまる!ということ。構えたときはそこまでがっつり捕まる印象は受けませんでしたが、右が全く気にならないほどつかまりがいいです。

試打では何球か打ったのでその中の5球平均データを見てみましょう。

・初速=66.6m/s
・スピン量=2833rpm
・打ち出し角=19°
・総飛距離=264.4y

平均をとっても安定していますね。球筋は全てドローからフックで、何球打ってもやはり一番の印象はよくつかまるということでした。

「ステルス HD」と比べてみた

「ステルス」と「ステルス グローレ」ではターゲット層が明確に分かれています。では、同じ人間が同じスイングで、同じようなヘッドスピードで打ってみるどんな違いがあるのでしょうか。

今回はステルスシリーズでも一番やさしい位置付けの「ステルス HD」と比べてみます。

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こちらも5球平均での比較です。
※( )内はステルス グローレ

ヘッドスピード=45.9m/s (46.2m/s)
初速=67.5m/s(66.6m/s)
スピン量=2398rpm(2833rpm)
打ち出し角=19度 (19度)
飛距離=268.6y (264.4y)
球筋=ドロー、フック(ストレート、ドロー)

似た数値になっているのは間違いないですが、スピン量に関してはステルスの方が低スピンと言えます。その点、グローレは低スピンではなく、むしろ適正値。基本的にドロー回転の球筋はバックスピン量が減りますが、それでもある程度のスピン量が確保できているのが分かります。

ここから分かるように、ヘッドスピードをさらに上げて打つともう少しスピンは増え、若干吹き上がることが予想できます。逆に言うと、非力な人がドローボールを打ってもある程度スピン量が確保されるので、弾道が低くなったりせず、しっかりキャリーが出せるでしょう。

どんな人向けか?

試打をしてみて、ステルス グローレは下記のような人に最適なクラブだと考えました。

・HS40台前半までの人(純正シャフト)
・とにかく右へのミスを減らしたい人
・弾道を上げたい人
・スイングで捕まえるよりクラブに任せたい人
・ステルスシリーズが難しく感じた人

とにかくラクに飛ばしたいという人には誰にでも向いていると思います。

逆に合わないと感じる人もいると思います。ステルス シリーズでは振れば振るほど飛んでいくイメージがありましたが、このステルスグローレではそういった感じはありません。左が気になり出したり、球が上がりすぎたりと、むしろ振りすぎてもあまり恩恵を感じないと思います。

総評

今年話題のクラブと言えばステルスですが、良くも悪くもクセのあるクラブで、今となっては好き嫌いがハッキリと分かれるクラブになりました。中には、どハマりした人もいれば、ピーキーすぎて難しいと感じた人もいて、話題のカーボンフェースが使いたくても使えない人が一定数います。

ただ、今回のステルス グローレは、その難しさを完全に払拭しています。打感や打音の面でもネガティブに思っていた人でもステルス グローレでは、どちらもソフトになっているのが大きな違いです。

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ステルス グローレはカーボンフェースに興味があっても、性能的にステルスシリーズが難しいと感じた人が満足して使えるクラブだと思います。総じてやさしく、深く考えずにクラブ任せで打っていけるでしょう。

また、このステルスグローレには調整機能(カチャカチャ)がついていませんが、セレクトストア限定で調整機能の付いた、ステルスグローレ プラスが販売されるようです。気になる方は、そちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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