掛布雅之「1軍の監督は無理かもしれない」 本人が明かした意外な理由とは?
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掛布 僕は若いころ、江夏豊さんがピッチャーで、ヤクルトの大矢明彦さんがバッターだったとき、強烈なサードゴロをトンネルして……逆転負けです。ロッカーに入れませんでした。
G.G.佐藤 怖いです。もう聞いただけで怖いです(笑)
掛布 でもロッカーに入ったら江夏さんは「なにくよくよしてんじゃコラ!明日球場に早く来てゴロ捕らんかい!練習せい!」って。
G.G.佐藤 ああ、でも救われますね。
掛布 そう、怒られたんだけど救われた。皆さん怒り方がうまかったですね。
G.G.佐藤 未来を明るくするような怒り方がいいですよね。シュンとしないような。
掛布 そうそう。誰でも失敗するわけですから。
「掛布さん、1軍監督のオファーあったんじゃないですか?」
2016年から2年間、阪神の2軍監督を務めた掛布さん 【写真は共同】
掛布 よく言うわ(笑)
G.G.佐藤 ぶっちゃけ掛布さんって1軍監督のオファーってあったんじゃないですか?
掛布 いやいやいや、ないですないです、それはないです(笑)。僕自身は2軍監督を2年間経験して、自分が教わってきたことの再確認ができました。それがすごくプラスになりましたね。
G.G.佐藤 1軍と2軍って違いますもんね。1軍は勝利優先だけど、2軍は育成で。
掛布 そうそう。育成は情も移ったりするんですよ。だから僕の場合ね、1軍の監督は無理かもしれない…。ちょっと優しさが出ちゃう(笑)
北京五輪“世紀の落球”の原因が判明!?
2008年北京五輪で慣れないレフトを守ったG.G.佐藤さんによる落球 【写真:Getty Images】
掛布 実は人前に出てしゃべるのは得意な方じゃないんです。いまだにテレビ局に行くときも「嫌だな、嫌だな」と思いながら行くタイプなの。
G.G.佐藤 ええ、本当ですか?
掛布 ホントホント。だから打席に入るのと一緒で、テレビ局に入ったときに頭の線を2、3本切るんです。
G.G.佐藤 ちょっとそれわかんないです(笑)
掛布 だって打席に入るの怖いじゃないですか。守備のときは「飛んでくんなよ…飛んでくんなよ…」ってずっと言ってました。なぜなら“気持ちの変化”を持ちたくないわけ。常に一定にしておきたい。だったら「飛んでこい」ではなく「飛んでくるな」で一定に保とうと。
G.G.佐藤 僕は北京オリンピックで「飛んでくるな」って思ってました。そしたら飛んできて、やっちゃいました(笑)
掛布 だって現役時代のG.G.さんって普段は「飛んでこい」のタイプだったでしょ?
G.G.佐藤 はい、目立ちたかったです。
掛布 そこを「飛んでくるな」に変えたでしょ? だからダメなんだよ~(笑) 気持ちの変化をつけると力の入り方が変わっちゃう。あのオリンピックの落球は気持ちを変えてしまったのが失敗ですよ。
G.G.佐藤 だって星野さん怖かったですもん!
掛布 あっはっはっ! 本音が出ましたね(笑)
ここまで「スポナビ的人生相談」の第3回・第4回をダイジェストで紹介しましたが、記事では伝わらないお二人の軽妙なトークやその他のエピソードが気になる方は動画本編をチェックしてください。そして、第5回からはお笑い芸人、ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんが登場し、現在抱えているさまざまなお悩みを打ち明けます。波乱万丈の人生を歩んできた掛布さんの快答、名答(迷答?)は、ぜひ「スポーツナビ野球チャンネル」にてご覧ください。