八村塁のチームメイト2人が躍動して初B1は連勝スタート FE名古屋を支える“ゴンザガ大の文化”
ゴンザガOBは振る舞いが「エリート」
ジェレミー・ジョーンズもゴンザガOBで、FE名古屋に加入して2季目 【©B.LEAGUE】
つまりウィリアムズにとってジョーンズと八村は大学のチームメイト。さらにウィリアムズと八村は2019-20シーズンのウィザーズでも、短期間ながらともにプレーしている。
川辺HCにゴンザガ勢の印象を尋ねると、このような答えが返ってきた。
「通訳やNCAAに行っていた選手に聞いたら、ゴンザガと言ったらむちゃくちゃエリートだと言います。彼らもそれは自覚していてオンコート、オフコートに振る舞いからエリートな感じがします。JJはホームでもアウェイでも朝5時に散歩しています。食事もすごく気にしているから自分で料理をして、アウェイまで持ってきたりしています。シーズン中は基本みんな痩せていくんですけれど、彼は体脂肪が増えずにしっかり筋肉量が増えていく。『プロのアスリートとして日々努力している』のがゴンザガのイメージですね。(喜怒哀楽を)あまり表情も出さないところは、スポーツマンシップを考えていると思います。良くても悪くてもクールにやってくれて、本当に頼もしい」
「みんな人間性がすごくいい」
石川海斗はゴンザガOBとの関わりが多い 【©B.LEAGUE】
「塁は後輩でもありますし、例えば僕も明成に行ったりしてたまに会うこともありますけど、あれだけエリートの子が、そういうときにちゃんとあいさつしてくれる。それは明成だけでなく、ゴンザガのしっかりした指導があると思っています。僕はアイラ(ブラウン)、クウソーとゴンザガの選手と一緒になることが多いなと感じますけど(笑)。誰がとかでなく、みんな人間性がすごくいいし、コミュニケーションの取り方もうまい。他の大学がどうかは分からないですけど、塁が行ったときも『学校がしっかりしている』『きっちり勉強もしなければいけない』と聞きました」
石川は日立サンロッカーズ東京(現サンロッカーズ渋谷)でアイラ・ブラウン、岩手ビッグブルズでアブドゥーラ・クウソーとゴンザガOBのチームメイトだった。そしてFE名古屋でもジョーンズ、ウィリアムズとプレーをしている。
「J3(ウィリアムズ)もJJ(ジョーンズ)も人一倍練習して、現状に満足してない姿勢があります。特にJJは朝7時半とか、チーム練習が始まる前からシューティングをして、練習をしてまたシューティング、(個人の)トレーニング……というイメージです」
Bリーグを取材しているとアメリカの大学で教育を受けた選手の謙虚さ、ハードワークを尊ぶ姿勢は強く感じる。 “エリート”ほど「実るほど頭を垂れる稲穂かな」を地で行くところがある。そしてそういう姿勢はバックグラウンドの違うチームメイトにもいい影響を与える。来日2季目のジョーンズ、新加入のウィリアムズはコート上のプレーを見れば良さがすぐ分かる選手だが、指導者やチームメイトの話を聞くことでその価値がより強く伝わってきた。