チアリーダーであり続ける土屋炎伽の“チアスピリット” 「Xリーグの魅力はスタジアムにある」

土屋炎伽

チアリーダーとタレントと二足のわらじをはく土屋炎伽 【本人提供】

 9月10日(土)にXリーグ(日本アメリカンフットボール・トップリーグ)が開幕する。今回はタレントとして活動しながらも、Xリーグ2部・ブルーサンダースの現役チアリーダーとしても活躍する土屋炎伽さんに、自身のXリーグとの出会いからアメフトの魅力、観戦の楽しみ方についてレポートしてもらった。

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「誰かを応援する経験を生かしたい」

アメフトの試合においてチアリーダーの存在は欠かせない 【本人提供】

 私がXリーグと出会ったきっかけを正直に言葉にすると、「就職」です。私は大学時代に東日本大震災への思いから体育会応援団に所属し、4年間、応援団の一員としてチアリーダーを務めてまいりました。

 就職活動の時期と同じくして、応援団では「幹部」の立場が始まります。その役割に真摯(しんし)に取り組みながらの就活は、私にとって大きな葛藤を生みました。なぜなら就活において「応援団の活動は、学生時代の経験として十分ではない」と言われることが多かったからです。

 求められるのは多様性のある活動や、グローバルな経験。でも、人が人を応援する経験は、本当に社会で生かせないのだろうか?その葛藤はどんどん膨らみ、就活への考え方を変えたほうがいいのではないかと思っていた矢先、部室に届いたのが「富士通チアリーダー部」からの募集が入った封筒でした。あの封筒を見つけた瞬間の「これだ!」という衝撃は、今も忘れられません。富士通という企業に興味もあり、迷わずオーディションを受けました。 

 チアリーディングとチアダンスは違うので不安はありましたが、「応援をする」ことが最大の目的であるならば、私の経験は生かせるはず。その気合だけで突破できたのではないかと思います。

アメフト知識0からのスタート

大学卒業後、富士通フロンティアーズのチアリーダーとして奮闘 【©X LEAGUE】

 合格してからは、アメフトのルールと在籍している選手たちについて、全力で学びました。大学時代のスポーツ応援では六大学野球がメインであり、その他の競技も全て請け負いますが、中でもアメフトは、ルールの把握に苦戦した競技でした。

 たとえばアメフトに親しみの薄い方が試合を見た場合、「なぜ止まるのか?なぜ交代するのか?」という部分が理解できないまま見る方も多いかと思うのですが、大学時代の私も同じでした。

 しかし同時に、そういったルールの理解を飛び越えて、非常に魅力的なスポーツであることも実感していましたし、数ある競技の中でも、チアリーダーが担う役割や見せ場が多い競技であることも感じていました。

 その実感を活動に結び付けるためには、ルールとチームへの理解が必要です。とにかく必死で学んだ1年目でした。

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著者プロフィール

1992年、東京都に生まれる。 明治大学卒業後、富士通チアリーダー部フロンティアレッツに所属し、富士通フロンティアーズ・富士通レッドウェーブ・川崎フロンターレの専属チアリーダーとして活躍した。 2019年、第1回ミス・ジャパン日本大会にてグランプリを獲得し、芸能活動を開始。 並行して「MISS JAPAN AMBASSADOR」のディレクターに就任し、日本の「モノ」「ヒト」「コト」を国内外に発信する大使を輩出すべく、精力的に活動している。 チアリーダーとしても、2021年に社会人アメリカンフットボールチーム・X リーグ二部「ブルーサンダース」に所属し、復帰。 年齢や環境の変化を超える持続可能なスポーツへの取り組みを体現する。

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