女王・桜花学園の強さの秘密を教えます 高田真希×三好南穂×馬瓜ステファニーによるOGクロストーク(前編)

常勝軍団だけに負けた時の悔恨が深く刻まれる

2015年の決勝、馬瓜(右)擁する桜花学園は決勝で岐阜女子に敗れ準優勝 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

――今回のテーマはウインターカップ。ウインターカップと聞くとどのような印象がありますか?

馬瓜 すごく苦い思い出があります。私が2年生の時は、初めての9冠がかかっていたんです。だから絶対に勝つというような空気ではあったのですが、結果的には決勝で負けて。当時は3年生の最後の大会に負けてしまったし、私はその試合全然活躍できなかったので……。次の年になってキャプテンをやらせてもらい、優勝もして、前年の悔しさを晴らすことができたのですが、やっぱり2年生時に勝ちたかったですね。

三好 私は1回も勝っていないんです。1年生の時は渡嘉敷(来夢、ENEOSサンフラワーズ)さんがいたので優勝はしているのですが、私自身はケガをしてベンチに入っていなかったし。メンバー入りしてからは一度も勝っていないので、正直、苦しい思い出しかないです。

 3年生の時は準決勝で(長岡)萌映子(トヨタ自動車)のいる札幌山の手高校と対戦して、負けはしたけれど、ぎりぎりの試合をしたというのが印象にあります。あとは当時キャプテンだったので、その試合の終盤にハドルを組んで気合いを入れるために強めに「勝つんじゃないの!」みたいなことを言ったのが、後からテレビで使われちゃって。ショックでした(笑)。

馬瓜 怖い人みたいになっちゃったんだ(笑)。やっぱり負けた時の記憶って強いですね。

三好 負けた時の方が強いよね。

――三好選手は、腰を痛めている中、当時は桜花学園のキャプテンとしての意地を感じさせるようなプレーを見せました。

三好 桜花は勝って当たり前の見方をされる。でもそういう環境にいさせてもらい、キャプテンでもあったので勝たなきゃいけないなという意地はありましたね。

――高田選手は、ウインターカップというと?

高田 私も1、2年生のウインターカップは勝っていないんです。2年生の時はインターハイ、国体と2冠をしていながらウインターカップでベスト8。だから最後の年は勝って終わりたいと思い、個人としても気持ちはすごく入っていました。当時は、他のチームも強かったので、その中で勝って最後に喜べた。3冠を獲得できたことはいい思い出です。

<後編に続く>

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