辻直人×比江島慎の洛南OB対談 “冬の洛南”を担った二枚看板(後編)

辻(中央右)と比江島(中央左)はともにチームをけん引。洛南を連覇に導いた 【写真:アフロスポーツ】

 12月23日に開幕したウインターカップ2021。今大会にも出場している洛南高校出身の辻直人(2008年卒)と比江島慎(2009年卒)の対談を行った。辻は連覇、比江島は3連覇と、ウインターカップと相性のいい洛南。“冬の洛南”と呼ばれた同校の強さの秘密はどこにあったのか? そして、最後に高校生にメッセージを送ってもらった。

インターハイ、国体で負けた悔しさが結束を強めた

比江島が3年生の時に洛南は3連覇を達成。当時史上2校目の快挙だった 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

――ウインターカップといえば辻選手は連覇、比江島選手は3連覇しています。洛南は冬に強いイメージがありますが、これは何か理由があるのでしょうか?

 何なんですかね……別にウインターカップが最大の大会と思っているわけではないんですが、なんでやろう……でも、インターハイや国体で負けた悔しさで一層チームが団結してギアが上がるというか、やはりこれが集大成ということで団結はすごかったですね。

比江島 確かに夏はまだチームが完成していなくて、その反省を踏まえてというか、課題を見つけて修正する能力が高かったんじゃないかと思います。他と比べると全国を経験している選手がそんなに多くなかったので、インターハイや国体で全国大会の雰囲気を経験して、自信をつけてウインターカップに臨めた感じもあります。

――比江島選手は3連覇の中で、どの優勝が一番印象に残っていますか?

比江島 全部嬉しいのですが、辻さんの代の優勝は印象に残っていますね。1年生の時は正直、僕はちょっと試合に出てあとは先輩たちに任せておけばいいという感じでしたが、2年生では主力になって、優勝候補と言われながらもインターハイと国体は負けてしまったので、そこで責任を感じましたし、自分の未熟さも知りました。ウインターカップで自分の実力を証明できたことと、苦しみながらの優勝だったことで印象に残っています。

 僕は最初の優勝の時にアレクさん(湊谷安玲久司朱、元横浜ビー・コルセアーズ)にすごい怒られて(笑)。

比江島 (笑)

 試合の最後のほうで優勝がほぼ確定した時にビハインドパスをしてチャージングを取られて、そこでタイムアウトを取った時にアレクさんに首根っこをつかまれて(笑)、そこからあまり記憶がないんですよね。だから、自分の代で優勝した時のほうがよく覚えてます。その試合はずっと負けていて、残り2分くらいで追いついたという展開だったので、印象も強いですね。

――東京体育館で試合をするのは好きでしたか?

 僕はメインコートでの試合が好きでしたね。というか、4コートに分かれて試合をするのがアカンかったんです。メインコートになってようやく調子が上がる感じでした。あの大きい体育館の真ん中に1面だけコートを取って試合をするのは本当に楽しかったです。お客さんが多くて入場制限があったのもすごく覚えてますね。

比江島 東京体育館は雰囲気が独特で良いですよね。確かジュニアオールスターも東京体育館で、それも優勝しているのでイメージも良かったです。今はもうないのですが歴代優勝校の名前が掲出されたりしていて、あそこに飾られたらいいなぁと思っていましたね。

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