ボートレースのプレミアムGI「第3回ボートレースバトルチャンピオントーナメント競走」（以下：BBCトーナメント）が12月4日（土）〜12月7日（火）にかけて、ボートレース鳴門（徳島県鳴門市）で開催される。

　本レースは、当年のSGおよびプレミアムGI競走の優勝者をはじめ成績上位のボートレーサーのみが出場できるハイレベル戦。しかもボートレースでは珍しいトーナメント方式を採用しており、よりいっそうスリリングな戦いが期待できる注目のレースで、今年で3回目の開催となる。

　この第3回BBCトーナメントの開催を記念して、K-1で2度の世界王者に輝いた魔裟斗さん、競泳の北京五輪銅メダリスト・宮下純一さん、現役ボートレーサーにして今大会でも優勝を狙う徳増秀樹選手の、豪華アスリート3名によるスペシャル対談が実現。BBCトーナメントにも負けない、激しく熱いトークバトルを展開し、大いに盛り上がった。

　第1回のテーマは『最強の瞬間』。それぞれの競技で頂点を極めたアスリートたちが、自らを「最強だと感じた瞬間」とは一体どんなシーンだったのか？

DJケチャップ　どうもはじめまして。MCのDJケチャップです。さあ今回はですね、12月に行われる各ビッグレースの優勝者が頂点を目指して争う『BBCトーナメント』を盛り上げるべく、名だたるメンバーにお越しいただきました。

宮下　 競泳をやってました宮下純一です。よろしくお願いします。

徳増　ボートレーサーの徳増秀樹です。よろしくお願いします。

魔裟斗　K-1の魔裟斗です。よろしくお願いします。

DJケチャップ　よろしくお願いします！　早速、皆さんに今回はトークバトルをしていただきましょう。まずは第1ラウンドは『最強の瞬間』。数多くの試合の中でご自身が「最強だと感じた瞬間」をお話しいただきたいと思います。まずは誰から行きましょうか？

宮下　もう先輩方から……僕は1番年下なので。

DJケチャップ　じゃあ年下の宮下さんから（笑）。

宮下　なんでですか（笑）！　僕からですか？

DJケチャップ　まずは、宮下さんから！

宮下　もう何回もいろんなところで泳がせてもらいましたけど、やっぱり最強だなと思ったのはオリンピック。2008年の北京オリンピックに（競泳背泳ぎの代表として）出させていただいたんですけど。
　そのオリンピックまで4カ月しかない中で、なるべく高地にいる時間を長くしようということで、1カ月間アメリカのアリゾナに行ってたんです。もうとにかく練習でプールの側溝で（吐いて）戻すぐらい。

魔裟斗　標高はどれぐらいあるんですか？

宮下　標高は2500mから2700mぐらいあるので、日常生活でも息が荒れるんですけど。そんな中で呼吸制限を付けたりとか、やっぱり厳しい練習をした中で臨んだのが北京オリンピックだったんです。たぶん魔裟斗さんもリングに上がった瞬間に「あっ、行けるな」って思う感じがあるじゃないですか？

魔裟斗　分かりますね。

宮下　僕もやっぱりプールに入った瞬間に水のかかりだったり、雰囲気を感じて行ける・行けないを感じるんですけど。ちょっとやっぱり北京の時は、今までにない感覚というか。最低でもベスト（自己記録更新）は間違いなく出る、これが何秒出るんだろうっていうぐらいの調子の良さだったんです。

DJケチャップ　すごいね。やっぱり『最強の瞬間』っていうのは、もう試合の前にも皆さん感じるんですね。

宮下　でもやっぱりやることをやって、「あ、いけるだろうな」って感じた時は皆さんそうだと思うんですけど。準備をして、しかもそこに向けての自分の気持ちというのも整っているからこそ、その自信が、自分にプレッシャーをかけても崩れないというところになってくるのかなっていうのは思いますね。

魔裟斗　僕の中で、調子が良い・悪いっていうのは、体重だと思ってるんですよ。ベストの体重が1キロ重い時って、相手のパンチが避けれなかったりするんですよ。

一同　えー!?

魔裟斗　1キロの重りの分、コンマ何秒（反応が）遅れるんですよ。 だからベストですごい調子がいいなとなった時は、体重（の影響）じゃないのかなって僕は思っちゃうんですよね。ボートレースもそうですよね、体重大事じゃないですか？

徳増　これものすごくよく分かります。ぼくらの世界でもやっぱコンマ1秒、なんならコンマ0.01秒の一瞬の遅れで、もう勝敗が変わってきちゃうので。そこの1キロは確かに大きいですけど、もっと細かく500グラムとか300グラムとか、そういうレベルで多分違いがあると思います。