「新しいことをやらないと生き残れない」 ベイスターズとガンダム、型破りな仕掛け
とにかく「バッターボックスに立て」
「動くガンダム」の公開、プロスポーツ事業への参入など、挑戦をやめない宮河氏を突き動かす原動力とは 【スリーライト】
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宮河 きっと、もっと面白い演出や見せ方をすることはできるのかなと。Bリーグはエンターテインメント性が強いので、今後も何か新しいことに挑戦していけたらいいなと思っています。
木村 バンダイナムコエンターテインメントさんはガンダムという巨大コンテンツがありながら、それでも新たに面白いものを作っていくという社風はみんなにあるのですか? 宮河社長がグッと引っ張っているのか、社内の随所でそういう方たちがたくさんいるのでしょうか。
宮河 結構いるし、そういう風土にしようと思っています。僕が一番嫌いなのは減点主義。会社は大きくなると減点主義になりますが、そうすると「やらない方がいい」となる。やらなければ失敗しませんからね。だから加点主義にしています。失敗を認めてあげて、「バッターボックスに立て」と言う。みんなが、自ら手を挙げるという企業文化は絶対必要です。そうしないと、バッターボックスの手前にあるウェイティングサークルにも入らない人がいますから。
新しいものを生み出すための組織風土作りについて率直な意見を交わし合ってくれた木村氏(写真左)・宮河氏(写真右)の両社長 【スリーライト】
宮河 両方です。たぶん、自分で作る方が圧倒的に多いと思いますね。エンターテインメントには何か決まりがあるわけではありません。バンダイナムコエンターテインメントが出すゲームの新製品・サービスは年間20〜30点程度だけれども、バンダイは年間1万4500点くらい出ます。そうすると、ものすごくバッターボックスに立っているわけです。そこには自然と自分が立っていくと思います。そうしないと、アグレッシブにならない。「いつまでもガンダムをやっていたら面白くならない」と思わせる風土を作っていくことは大事です。
木村 それはすごいですね。
宮河 「新しいことをやらない人は生き残れない」と絶えず言っています。同じことをやってもつまらないですからね。「ガンダムって、君が作ったものではないでしょ?」って。自分が何かを作り出さないとダメです。
木村 すごく刺さる言葉です。みんな社内で「メインストリーム」と呼ばれるところに行きたがるけど、それはすでにでき上がっている部分がありますよね。
宮河 メインストリームに行くと辛いですよ。売り上げにしても、やって当たり前ですから。逆にやらないと、「仕事ができない人間」だと思われかねない。それより、「メインストリームなんて嫌だ」と受け止めた方がいいと思います。会社にはそこを背負う人もいてくれないと困るけれど、「人と違うことをやる方が大切だ」と言い続けています。
(企画構成:株式会社スリーライト/撮影協力:GUNDAM FACTORY YOKOHAMA)
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