東京五輪で悲願の金メダル獲得へ 卓球ニッポンの激闘を振り返る
24年の歳月を経て、ついに日本がメダルを獲得
ロンドン五輪の女子団体で銀メダルを獲得し、ついに重い歴史の扉をこじ開けた 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
男子団体は、水谷隼(スヴェンソン)、岸川聖也(スヴェンソン)、丹羽孝希(青森山田高)が出場。準々決勝で香港に2-3で惜敗し、5位入賞に終わる。男子シングルスは、水谷が4回戦、岸川が5位入賞。女子はメダルに届かなかったが石川が4位入賞、福原は5位入賞と健闘した。
2016年リオデジャネイロ大会。28年の月日が流れたが、男子もついにメダルを獲得する。メンバーは、水谷隼(beacon.LAB)、丹羽孝希(明治大学)、吉村真晴(名古屋ダイハツ)の3選手。準々決勝で香港を3-1で下すと、準決勝では苦手のドイツと対戦。圧巻は、2番で対戦した水谷VSボルのエース対決だった。これまでの対戦成績はボルが圧倒的にリードしていたが、この日の水谷は積極的に展開し、第1ゲームを9本で取ると、第2ゲームも連取する。第3ゲームはジュースの大接戦となったが、好調の水谷がドイツのエースを下すと、続く、ダブルスも取って2-1とリード。4番でふたたび登場した水谷がシュテガーをストレートで下し、銀メダル以上を決めた。決勝の中国戦でも、水谷は2番で許シンをフルゲームジュースの末に下し、一矢報いた。
女子団体は、石川佳純(全農)、福原愛(ANA)、伊藤美誠(スターツSC)の3選手が参加。準決勝でドイツに2-3で敗れて2大会連続決勝進出は逃したが、3位決定戦で前回のロンドン大会で対戦しているシンガポールを3-1で下し、銅メダルを獲得した。デビュー戦となった伊藤美誠が落ち着いたプレーを見せる大活躍だった。
男子シングルスは、3位決定戦でサムソノフ(ベラルーシ)を4-1で破った水谷が男子個人戦の部で初のメダルを獲得。団体、シングルスで銀メダルと銅メダルをそれぞれ獲得した。女子シングルスに出場した福原は3位決定戦に進んだものの、キム・ソンイに惜敗。メダル獲得とはならなかったが4位入賞を決めた。石川は、3回戦で同じくキムに惜敗。リオ大会は、銀メダル1個、銅メダル2個を獲得、日本選手の健闘が大いに光った大会となった。
コロナ禍の影響により、開催が1年延びた今大会。果たして日本チームは、地元の利を生かして何個メダルを獲得することができるのか?男子はエース・張本智和の出来いかんで何色のメダル獲得になるのか?女子は、大黒柱の伊藤美誠が鍵を握っている。日本国民の応援を背に、素晴らしい活躍を見せてくれることを期待したい。
(企画構成:有限会社ライトハウス)