王者・川崎Fの連覇か、阻むのはどこか? Jリーグ推進委員会15メディアの優勝予想
対抗:川崎フロンターレ
連覇を狙う川崎Fは予想2位。昨季見せた圧倒的な強さをさらに進化させられるか。ACL参戦の強行スケジュールを乗り越えたい 【(C)J.LEAGUE】
webスポルティーバ
取られたらすぐに取り返す猛烈な守備。相手から逃げるのではなく、自ら相手を揺さぶろうとする積極的なパスワーク。チャンスを逃さず、ゴールを決め切る姿勢。昨季の川崎Fは、自分たちが目指していたサッカーの正解にたどり着いての優勝だったと思う。今季もその正解を遂行できるメンバーがそろっているだけに、シーズン中の微調整や進化を加えながら、強さを発揮するのではないだろうか。強すぎても「見たい!」と思わせるプレーにあふれているので、ピッチと見る者たちの良好な関係が今季も続くと予想する。
THE ANSWER
昨季はJ1史上最速優勝に始まり、最多勝ち点、最多勝利、最多得点、最多得失点差を達成と、歴史に残る圧倒的な強さを見せた。間違いなく今季も優勝候補に挙げられるだろう。ただ、長らくチームをけん引してきた中村憲剛が現役引退し、ベストイレブンにも輝いた不動のボランチ・守田英正がポルトガルのサンタ・クララへ移籍。代わりに名古屋からジョアン・シミッチ、大分から小塚和季、松本山雅から塚川孝輝を獲得したが、どんな影響が出るかは始まってみないと分からない。
また、2年ぶりのACL参戦がリーグ戦に与える影響も不透明だ。とはいえ、過去4年で3度の優勝を果たしており、チームとしての総合力はどこよりも高い。昨季のような戦い方ができれば、2度目の連覇も現実となるはずだ。
エル・ゴラッソ
エル・ゴラッソJ1担当全記者の順位予想を集計したところ、川崎Fのポイントが一番高かった。アンケートをとったのは富士ゼロックススーパーカップ前。練習試合での充実度、それに意識の高い選手たちで構成されたチームは、ACL制覇との二兎を追うシーズンでもその強さは盤石か。なお、2番目に評価が高いのは攻撃陣が豪華で補強も積極的だった鹿島。ついでFC東京、名古屋、G大阪、横浜FM、広島、柏と続く。継続路線で指揮官が変わらないチームの上位進出が予想されている。
DAZN NEWS
昨シーズンは圧倒的なパフォーマンスで王座を奪還した川崎F。“バンディエラ”中村憲が引退し、中央で攻守の要を担った守田はポルトガルへと活躍の場を移したが、今季も優勝候補の筆頭だ。富士ゼロックススーパーカップで見せたように、守田の穴は名古屋から加入したシミッチが埋めてみせた。中村憲が残した想いは、大島僚太、田中碧や脇坂泰斗といったクラブ生え抜きの選手たちが引き継いでいる。今季も川崎Fの強さは揺るぎない。
Qoly
ACLとの両睨みのシーズン。J1が20チームとなりただでさえハードなスケジュールとなるが、その中でも王者が強さを発揮すると予想する。中村憲(引退)、守田(移籍)といった重要な選手がオフに抜け、三笘薫や田中碧が欧州へ渡る日も決して遠くない。しかし長年培ってきた技術的なベースは健在であり、別の個性で彼らの穴を埋めつつ、チームとして進化することは可能だろう。チーム内の競争も相変わらず激しく、そうした地力の強さが、名古屋や鹿島、G大阪といった強力なライバルたちを上回るはずだ。
J論(西部謙司)
対戦相手のマークは間違いなく厳しくなる。ACL参戦も足枷になるだろう。戦術的な要だった守田の移籍は大きなマイナスだ。それでも川崎Fの優位は動かないと予想する。昨季のような差はつかないと思うが、2位と18ポイントもあった差が簡単に埋まるとは考えにくい。ライバルにも積み上げがあるとはいえ、継続性で川崎Fとは年季の差がある。さまざまなマイナス要因があるとはいえ、それでもひっくり返されることはないのではないか。
穴:北海道コンサドーレ札幌
札幌はポテンシャルが高く評価された。波はあるが、攻撃の破壊力は抜群。サプライズを起こせるか 【(C)J.LEAGUE】
蹴球メガネーズ
当たるも八卦、当たらぬも八卦。だったら無難な線を突くより大胆予想を。で、行きついた答えがあっと驚く「コンサドーレの乱」だ。本命、対抗に推される有力候補をまとめて千切るポテンシャルがあるんじゃなかろうか。実際、昨季は泣く子も黙る川崎Fに敵地で快勝。ツボにはまれば、どんな相手もねじ伏せる破壊力を秘めている。後ろから次々と人が飛び出す神出鬼没の攻めと、前線からマンツーマンで圧力をかける守りは実に冒険的。常にドツボにはまる危険と隣り合わせだが、それを恐れていては玉座に就くなど夢のまた夢か。ともあれ、結末は神のみぞ知るだが、ひょっとして、ひょっとするかも――という妄想がふくらむ今日この頃……。