ロッテ70周年記念特別企画

レジェンド4人の根底にある「ロッテ愛」 本拠地が変わっても栄光は受け継がれる

石川哲也
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74年優勝メンバーのレジェンドたち。左から、有藤氏、山崎氏、村田氏、木樽氏 【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

 球団設立70周年を記念し、8月22日の福岡ソフトバンク戦に合わせて行われた1974年日本一メンバーによる投手・野手の対談。レジェンドたちの再会は、今の強いロッテに、さらに勢いをつけることになりそうだ。連載の最後は、4人のロッテ愛を軸に対談の総括をコラム形式でお届けする。

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投手間の「ライバル心」が

「70周年チャンピオンシリーズ」のセレモニーが始まる前、机に並んだ当時のユニフォームを見つけると、4人のレジェンドが懐かしそうにほほ笑んだ。赤文字の「LOTTE」の刺繍に、2、8、20、29と、それぞれの背番号が縫い付けてある。

「これ、買いたくなるでしょう? なるよね?」と記者に語りかけながら、ユニフォームに袖を通す村田兆治さん。木樽正明さんも、「懐かしいね」と表情を崩したまま栄光のユニフォームに話しかけた。そこに“ミスター・ロッテ”有藤通世さん、打線の中軸を任された山崎裕之さんも加わり、1974年の優勝メンバーの脳裏に、良き思い出がよみがえっている様子だ。
 日本一に輝いた要因は、木樽さんや村田さんに加え、金田留広さん、成田文男さんによる先発「四本柱」でチームの勝ち星の7割を超える50勝を挙げるなど、先発投手陣が盤石だったことにあると言われる。74年当時の年齢は金田さん、成田さんが28歳、木樽さんが27歳、最年少の村田さんが25歳。木樽さんは兄貴分、村田さんは弟分になる。座談会でも木樽さんは「村田君」、村田さんは「先輩」と呼び合った。
 
 淡々と当時を振り返る木樽さんに対し、時折テーマから外れて「暴走」を始める村田さん。それを脱線しないように絶妙にコントロールする木樽さん。40余年を経ても変わらない関係性は実に微笑ましく、2人の強い信頼関係がうかがえた。
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