マンCへの処分撤回がもたらすもの CASの判決でFFPの未来はどうなる?
CASの判決が正しいのか、正しくないのかまではわからないが、今回の判断は今後のFFPのあり方に大きな影響を与えるはずだ 【写真:ロイター/アフロ】
これらの情報をつなぎ合わせれば「金満クラブが自クラブの不正を金にものを言わせてもみ消した」と見えなくもない。
ただしそもそもこれらの不正に関する証拠は、ポルトガル人ハッカーのルイ・ピント氏が違法なハッキングによって入手したものである。信ぴょう性もさることながら、これを裁判所が下す判断の参考情報として取り扱えるかどうかは、もともとかなり微妙なところであった。しかも忘れてはならないのは、どれだけ黒に見えたとしても、現段階では裁判所が黒と断言できる証拠は残っていないのだ。
FFPの未来は…
あるいは、そもそもイングランドでは、ウィガン、ブラックプールなど10年前まではプレミアリーグで常連だったクラブたちが、次々に破産申告している現実があり、そもそも健全経営を維持するためのルールであるFFPは機能しているのかについて疑問視する声もある。
今回のCASの判決が正しいのか、正しくないのかまではわからない。ただし一つ確かなことは、FFPは今、一つの岐路に立っているということだ。