連載:キズナ〜選手と大切な人との物語〜

「家族はいつも第一のファンです!」 日本代表PG・町田瑠唯を支える家族の絆

三上太
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後編・父が娘の覚悟を知るために放った言葉

町田は味方を生かすパスだけでなく、得点力も高いポイントガード 【バスケットボールキング編集部】

 高校バスケット界の名門、札幌山の手高校に進んだ町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)は、3年次にはキャプテンとしてチームをけん引。高校総体(インターハイ)、国民体育大会、そしてウインターカップの、いわゆる「高校3冠」を達成している。

 だが、実は同校への進学を決める際、父の茂典さんからは反対を受けていた。「小さいから、試合には出られないかもしれない。だったら旭川の高校に進んだほうがいいのではないか」と言われたのである。しかし町田はそんな父に食いついた。

「反抗とかではなく、私としては全国に出て、そこで優勝できる高校に行きたかったし、今の自分の実力を試したいという気持ちもあったんです。ボコボコにやられてもいいから、経験したいという気持ちが強かったですね。

 札幌山の手高校は北海道民の一人としてあこがれのチームだったし、上島(正光コーチ)さんが指導するバスケットは見ていて楽しかったので、上島さんに教わりたいと思ったんです」と町田は言う。

 中学3年当時の身長は160センチにも満たなかったが、その実力は道内でもトップクラス。緑が丘中学校としてだけでなく、北海道選抜に選ばれた時にも札幌山の手高校と練習試合をし、その強さは肌で感じていた。その時に身長に関わりなく、自らを試し、もっと高いレベルでバスケットを学びたいと思ったのだ。

 茂典さんは、当時町田に投げかけた言葉の真意を語ってくれた。
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