山崎康晃が目指す、新しいプロ野球選手像 オーナーも巻き込む抜群の仕切りと企画力
ヤスアキジャンプが大きな武器だからこそ
明るく屈託のない笑顔は太陽のごとく。負ければ全力で落ち込み、ストッパーを降格すれば「必ず戻ります」と決意を示したサインボールを投げ込み、時に涙を流して悔しさを表に出した。圧倒的な表現力とスーパースターの素質。1年目から苦しい場面の連続を必死に潜り抜けていく。その姿に声援を送らずにはいられなかった。
声援で力を得ているように見えてしまうのか。やがて彼の名前がハマスタにコールされると、小さな子どもから頭の固いおじさんまでが登場曲の『Kernkraft 400(Zombie Nation)』で飛び跳ねた。ヤスアキ頑張れ。頑張れヤスアキ。そんなファンの叫びと身体の芯に響いてくる振動を、彼自身もまた全身で受け止めて力に変えていく。いつしかハマスタ(横浜スタジアム)には、“ヤスアキジャンプ”という幸せな相思相愛の関係性が出来上がっていた。
「ヤスアキジャンプは僕の武器です。あの曲が鳴れば胸が高鳴って、いろんな人たちの思いがひしひしと伝わってくるんです。これを楽しみにハマスタに来てくれる子どもたちや、会社が終わって駆けつけてくれるファンのみなさんの思い。味方からは『空気が盛り上がっていいよね』と言ってもらえたり、他球団ファンには『あの曲、イヤだな』と思われたり、何より僕自身があのヤスアキジャンプによって自分の実力以上の力を引き出してもらっていると強く感じていますからね。これが僕の大きな武器なんです」
「これはもう、仕方のないことです。今後どういうふうになっていくのかはまだわかりませんが、今の時代はテレビやラジオ、リモートでもいろんなことができますし、これを機会に新しい応援が生まれるかもしれません。1日も早く安心して球場に来られる状況を願いながら、そこにファンのみなさんの姿はなくとも、別のどこかの場所で応援してくれているんだという思いを胸に秘めながら。常に前向きな姿勢で闘っていくことだと思っています」
(取材協力:横浜DeNAベイスターズ)
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