【#STAYHOMEのすすめ】メンタルトレーナー・高畑好秀さんが教える「家庭でできるストレスケア」

構成:スポーツナビ
■その2:意図的に情報をシャットアウトして、好きなことに没頭しよう

【写真:アフロ】

 家にいると、テレビをつけっぱなしにして漠然とコロナ関連のニュース見ている人が多いと思うんです。次から次へといろいろな情報が入ると、どんどん不安になるでしょう。1日中テレビをつけてしまうと情報の洪水が頭の中におきてしまう。しかし、情報には必要なものとそうでないものがあるんです。

 ある程度意図的に情報をシャットアウトすることも、こういうときだからこそ大切。例えば、好きな情報番組だけを見て、それ以外は意図的に見ないようにシャットアウトするのもおすすめです。

 あとは、好きなことや夢中になれることに没頭する時間をつくるのもよいでしょう。ジグソーパズルや絵を描くこと、読書など、自分が夢中になって取り組む時間を持つと、時間があっという間に過ぎていきます。そうすると、室内にいてもストレスを感じないはずです。時間があるからこそ、普段忙しくてなかなかできないことに没頭して時間を使うのも、ストレスをためない良い方法なのかなと思います。

 例えば、僕の知り合いはルアー作りが趣味で、こういう時期だからこそ木を削ってルアーをいっぱい作ってますよ。忙しくて普段できないけれど、夢中になって好きなことをやる時間を持つことができる。これは良いチャンスだと思ってやってみるのもすごく良いことですね。
■その3:コミュニケーションを取ろう

【写真:アフロ】

 コミュニケーションは、人の孤独とか不安を解消する効果があります。1人で家にいると、どうしても社会から何となく取り残されているように感じるかもしれません。また、不安を1人で抱え込んでしまうと、自分の中で勝手にどんどん不安が大きくなって、要らぬ妄想もわいてくることもあります。

「めんどくさいからLINEで簡単に済ましちゃえ」と思っているかもしれませんが、こういう状況のときは、電話やテレビ電話で直接相手の声を聞いたり、相手の顔を見たりしながら会話をすることがものすごく大切です。

 人と会話をすることは、自分の頭の中を言葉にして整理していくという効果もあります。みんな同じ境遇に置かれているわけですから、みんな同じような不安を抱えている。一緒に不安を共有するだけでなく、「一緒に元気になったらまた酒でも飲もうね」と将来の楽しみを話し合うなどして、「また楽しい時間を過ごせるときが来る」ということを頭の中にイメージさせるのもすごく良いですね。

 こういうときだからこそ、人と人との結びつきや温もりを感じることもできるでしょう。

高畑さんからのメッセージ

皆さん、とてもつらく苦しくて、悲しい状況にいると思います。ただ、物事は一面的ではありません。こういう苦しいつらい状況を無理矢理でもいいからプラスに見るのもよいでしょう。「この状況は自分にとって何がプラスなんだろう?」と考えるクセをつけることで、前向きに考えていく習慣も身についていくと思うんです。

 そういうクセが身につくと、この新型コロナウイルスの問題が終息して普通の状態に戻っても、この先さまざま苦難にぶつかったときに、プラスに物事をとらえて進んでいくことができるようになります。こういう状況だからこそ、自分自身の考え方を変える良いチャンスかもしれませんね。

(取材協力:Viibar/オルタスジャパン)

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